129 書物のカギをさがせ

 

 

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【セントシュタイン】

 

フィオーネ姫「あら ○○さま ちょうどよかったですわ!
      お見せしたい物がありましたの。

       つい先ほど 昔この城につとめていた者がやってきて
      借りていた本を返していったのです。

       表紙にきざまれた王家の紋章。おそらくどなたか
      高貴な方の手記にまちがいありません。

       ですがカギがかかっていて そのカギが見つからないのです。
      このままでは読めません…。

       いったいどなたの書いた物なのか とてもきょうみがありますの。
      お手伝いをお願いできませんか?」

   (うける)

      「まあ!ありがとうございます。それでは…コホン!

       ○○さまは この本を返しにきた元使用人を
      いまいちどあたってみてもらえるでしょうか。

       彼は城下町にある道具屋に しばらくとどまると申しておりました。
      今行けば 話を聞けるかもしれません。

       私は城のほうで この本のことをしらべてみますわ」

 

【道具屋】

元使用人「いやあ なつかしい。あいかわらずこのセントシュタインは
    きれいなところですね。

     おや なんです? たしかに私は昔は城ではたらいておりましたが。
    カギつきの本…はて?

     ああ…あの本は じつは私が若いころ こっそり宝物庫から
    持ち出してしまったものなんです。

     カギ付きなんて さぞやすごいことが書かれているだろうと
    思いましてね。若気のいたりですよ。

     ですが結局は読みませんでした。カギがかかっているということは

    読まれたくないということですから。

     あの本のカギですか?そういえばどうしましたかな…。

     …ああっ 思い出しました!じつはあの本が見つからぬよう
    処分しようとしたことがありましてね。

     宝の地図で見つけた洞くつに捨てに行ったのですが その奥で
    本当に捨ててよいものか迷ったのです。

     迷ったあげく 本は持ち帰り 今頃になって城に返しにきたと
    そういうわけなのですよ。

     かんじんのカギのほうは そのときに落としてしまったようで…。

     今の私では あの洞くつに行くなんて とてもムリですねえ。
    地図も もう持っていませんし。

     そうそう。たしかあの宝の地図には けだかきなんとかの…
    という名前がついていたはずですよ」

 

 

【城】

フィオーネ姫「あっ ○○さま!本のカギが見つかったのですね。

       では○○さま。そのカギを私にくださいますか?」

   (はい)

○○はちいさなカギをフィオーネ姫にわたした。

フィオーネ姫「ありがとうございます!ですが私 お礼に
      ○○さんにあげられるようなものが なにも…。

       そうですわ! ○○さまには このセントシュタイン王家に伝わる
      王家のあいさつをお教えしましょう。

       ほら こうするのですわ」

○○は新たなしぐさ「王家のあいさつ」をおぼえた!

      「お上手ですわ ○○さま。では つぎはいよいよ
      このカギをためしてみますわね。

       開きましたわ!!

       これは……

       これは……?」(倒れる)

*「フィオーネさま!!」

*「フィオーネさま!いったいどうなされたのです!」

 

*「ご心配おかけいたしました。フィオーネさまは少々
 おつかれになられたのでしょう…。

  あとは私どもにまかせて ○○さまはどうかおひきとりを…」→クリア!

 

 

フィオーネ姫「あ…○○さま。先ほどはご心配おかけいたしました。

       私はこのとおり なんともありませんわ。

       …あの本のことは どうかなにもおっしゃらないでください。
      いつか時が来れば お話ししますわ」

 

 

 この元使用人は、本当に本を読んでいないのだろうか。こっそり持ち出したことがばれぬためというよりは、本の内容を知ってしまったからという方が、わざわざ洞くつの奥まで捨てにいき、また返しにくるまで長い時間がかかったことの理由として納得できる。後になって本の中身を知って、ますますそう思った。そのあたりのことを想像すると、なかなか面白い。

 

 

2011.12.15

 

 

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