青年時代(前半)
【ラインハット】
<ラインハット>
【城下町】
*「なんでもこの国の前の王は 9年ほど前に亡くなったそうだ。
自分の死期を知り その前にヘンリー第一王子に王位をゆずろうとしたが……
ある日王子は 行方知れずになってしまったらしい。
そんなことがあり 今は第二王子だったデールさまが王さまというわけだ」
【城内】
ヘンリー「おい! このままひきさがるつもりなのか?
といっても 城の奥に入れなきゃしかたないか……。
いや まてよっ!
たしかこの城には 外から中に入れる抜け道があったはずだ。
抜け道の入り口はどこだったっけなあ……。水路があやしかったよなあ……」
ヘンリー「抜け道ってふだん使わないから どこだったか忘れちまったよ。
昼間は見えにくい場所にあったような気がするんだけどな」
【地下洞窟】
*「おお! よくぞ来てくれた!
わらわはこの国の太后じゃ! 早くわらわをここから出してたもれ!
どうした?わらわが太后だと信じられぬと申すかっ?ええい はがゆい!
たしかに10年前 ヘンリーをさらわせ亡き者にさせたのは わらわじゃ。
しかしそれも わが息子デールを王にさせたかった あわれな親心から……
今では本当に悪かったと改心しておる。
だからお願いじゃ。わらわをここから……うっうっうっ」
【城内】
*「あら あなた見かけない顔ね。新しくやとわれた人でしょ。だったら教えてあげる。
この国の王はデールさま。
でも実権は デールさまの母上 太后さまがにぎっているのよ。
くれぐれも太后さまにさからわないことね。でないとクビがとぶわよ」
デール「………。
………………。
そこにいる大臣から聞いたであろう。
今日は誰とも話したくないのだ。さがるがよい」
ヘンリーが小声でささやいた。
ヘンリー「ですが王さま。子分は親分の言うことを聞くものですぞ」
!
デール「…………!!
そんな……。まさか…………。
おい大臣!私はこの者と話がある。さがっておれ!」
大臣「は? ……はい 分かりました」
(大臣退出)
デール「兄さん! ヘンリー兄さん 生きていたんだね!」
ヘンリー「ああ ずいぶんと留守にして悪かったな。じつは……」
デール「え! 母上が地下牢にっ!?」
!
ヘンリー「シー! 声が大きいぞ。デール」
デール「そういえば いろいろ思いあたることがあるな……。
いつだったか ボク 読んだことがあるんだ。ふしぎな鏡の伝説を。
この城の倉庫の本だなだったと思うな。
そうだ。このカギを持ってお行きよ。きっと役に立つから」
(ラインハットのカギ入手)
デール「無理をしないようにね」
デール「ボクにも兄さんのような行動力があったらなあ……。
ボクにはやっぱり 王さまはむかなかったのかもしれないな」
<海辺の修道院>
マリア「まあ!神さまが私の願いを聞きとどけてくださったのかしら。
○○さまとヘンリーさまにはまたお会いしたいと…。ぽっ。
ええ。私は元気です。皆さんとてもよくしてくださるし…」
*「南の塔に行かれるのですね。
あの塔は 神が私たちをためすために作られたと言われています。
おのれの見たことしか信じぬ者は そのごうまんさ故に神の祝福を受けられないでしょう。
勇気を出して一歩ふみ出した者だけが その祝福を受けられるとか。
どうか お気をつけて……」
*「あら 思いがけぬお客さまだこと。でもお顔が…。
なにか おこまりですか?」
(はい)
「え?ふしぎな鏡がまつられている南の塔に入りたいと?それはこまりましたね。
あの塔の入り口は 神につかえる乙女にしか開くことはできないのです。
とはいえ 魔物の出るなか 女の足であそこまで行くのは…」
マリア「私に行かせてください!」
*「マリア…………!」
マリア「この人たちは 私にとても親切にしてくださいました。今度は私の番です。
それに試したいのです。
この私にも あの神の塔の扉が開かれるかどうかを……」
*「分かりました。そこまで言うなら もう止めません。
○○さん。どうかマリアを連れて行ってくださいましね」
マリア「私 できるだけ足手まといにならないよう気をつけます。
さあ 行きましょうか」
<神の塔>
○○は扉を開けようとしたが どうやっても開かない!
しかしマリアが塔を見上げて話し始めた。
マリア「ここが神の塔ですね。私 ここに来るのは初めてなんです。
私でお力になれるとよいのですが……」
マリアはひざまずき 手を合わせ 天に祈った…。
なんと扉が開いた!
マリア「まあ!よかったですわ…。では○○さん まいりましょう」
(最上階でラーの鏡入手)
<ラインハット>
*「いったいどうしたことか!
2人の太后さまが会ったとたん とっくみ合いのケンカに!
なんとか2人を引きはなしたが 王さまにもどちらがどちらか分からなくなったのだ!」
デール「う〜ん どちらが本物の母上だろうか……。
兄上だけに苦労させてはと ボクなりにやってみるつもりだったのに…。
どうもボクのやることは ヘマばかりだな」
[右]
太后「デールや この母が分からぬのですか?
さあ こっちへいらっしゃい」
[左]
太后「ええい!私が本物だと なぜ分からぬのかっ!
このうすぎたない女を 早く牢に入れておしまい!」
(左側の太后にラーの鏡を使用)
なんと鏡には 魔物の姿がうつし出された!
太后「そ その鏡はっ!ええい 正体がバレてはしかたがない!」
ニセ太后「こうなったら 皆殺しにしてくれるわっ!」
(戦闘)
ニセ太后「おろかな人間どもよ……。
オレさまを殺さなければ この国の王は世界の王になれたものを…。ぐふっ!」
なんと 太后さまはニセ者だった。
このウワサはまたたく間に国中にひろがり そして夜が明けた…。
デール「○○。兄上と共に よくぞ母上のニセ者をたおしてくれました。
心から礼を言いますぞ。あのままだとこの国がどうなっていたか……。
まったくボクは 王さまとしては失格ですね。
だから○○さんからも たのんでくれませんか?
兄上が王さまになるように」
ヘンリー「王さま。その話はおことわりしたはずですが」
デール「しかし 兄上……」
ヘンリー「子分は親分の言うことを聞くものですぞ。
もちろんこの兄も できうるかぎり王さまを助けてゆくつもりです」
ヘンリー「……というわけで ○○とはこれ以上旅を続けられなくなっちゃったな。
いろいろ世話になったけど ここでお別れだ。
お前に買ってもらった武器や防具は そのふくろに入れておいたからな。
じゃあ 元気でやるんだぜ ○○」
大臣「兄弟なかよく国を治めてくれれば この国も安泰じゃ!」
太后「そなたには 本当になんと言ったらよいか……。
お礼の言葉もないぞよ。
すべては わらわの思い上がりから出たこと。
今度という今度は それが骨身にこたえたわ。
これからは出しゃばらず かげながら王を助けてゆくぞよ。
安心してたもれ」
デール「本当に ○○さんにはお世話になりました。
これからは兄とともに 人々が幸せに暮らせる国を作ってゆくつもりです」
ヘンリー「国がもとにもどって 間もなくビスタの港にも また船が入ってくるはずだ。
お前はそこから さらなる旅に出るつもりなんだろ。
あっ そうだ!
オレ こんなものも あのドレイ時代にひろってもってたんだ。
ちょっとクシャクシャだけど お前にやるよ」
○○は ヘンリーから ふくびき券を受けとった!
ヘンリー「早く伝説の勇者が見つかるといいなっ。
元気でな ○○」
マリア「○○さまやヘンリーさまと旅が出来て とても楽しかったです。
私はまた修道院にもどるつもりですから ここでお別れですね。
○○さまは お母さまを助けるために 伝説の勇者さまをさがす旅とか。
どうか お気をつけて。ご無事を祈っておりますわ」