青年時代(前半)

【オラクルベリー〜アルカパ】

 

 

 

<オラクルベリー>

*「わしが有名なモンスターじいさんじゃ。」

(いいえ)

 「なに? わしを知らん? まあよい。

  ふむ……。おぬしはなかなかよい目をしておるな。しかもふしぎな目じゃ。

  もしかするとおぬしなら モンスターですら改心させ 仲間にできるかも知れんの。

  なに? それにはどうしたらいいかじゃと?

  よろしい 教えてしんぜよう。

  まず馬車を手に入れることじゃ!そして……

  憎む心ではなく 愛をもってモンスターたちと戦うのじゃ。

  そのおぬしの心が通じたとき モンスターはむこうから仲間にしてくれと言ってくるじゃろう。

  もっとも彼らは自分より強い者しか尊敬しないから 仲間になりたいと言うのはこっちが勝った後じゃがな。

  どうじゃ 分かったかな?」

(はい)

 「よろしい!おぬしならきっと多くのモンスターを仲間にできるはずじゃ!

  馬車があればより多くのモンスターを連れて歩けるが それでも限度はある。

  そのときは わしの所へ来ればいい。仲間モンスターのめんどうを見てあげるぞい」

 

*「お前さん 旅の人かい?だったら馬車のひとつも買ってみないか?

  多くの仲間を乗せられるぞ!

  3000ゴールドと言いたいところだが まけにまけて 300ゴールドでどうだい?」

(はい)

 「よし 商談成立だ!

  馬車は町の外に出しとくから いい旅をするんだぜ!

  …それはそうと この町にいるモンスターじいさんには会ったかい?

  じいさんなら 馬車のうまい使い方を教えてくれるはずだぜっ!」

 

*「わしはこの町ではちょっと名の知れた占いババじゃ。

  本当は夜しか占わぬが おぬしはなかなかの男前でわしの好みだから いいことを教えるぞえ」

(間)

 「巨大な闇の手が この世界をのみ込もうとしておる!

  信じる信じないは おぬしの勝手じゃがな……。ふぁっふぁっふぁ」

 

*「わしは占いババじゃ。占ってほしいのか?」

(いいえ)

 「そうか…。自分の道は自分で見つけると言うのじゃな。

  それもまた よかろうぞ」

(はい)

 「よろしい。おぬしは男前じゃから 特別にただで見てしんぜよう。

  ふむふむ。おぬしは誰かをさがしておるな。それはおぬしに親しい女と出たぞ。

  しかしおぬしには その者がまだ生きているのか分からないと見える……。

  安心せい!その者はまだ生きておる!そしておぬしに会える日を待っているぞ!

  まず北に行くがいい。そこでおぬしは なにかを見つけるじゃろう」

 

*「わしは占いババじゃ。しかしそなたらの先頭の者は わしの好みじゃないのう……。

  好みの男が話しかけてくれば 占ってもいいんじゃが」

 

*「まったく月日のたつのは早いものじゃ。

  わしが若い頃 この町はまだ小さな村じゃったが 北に橋ができてから人々が来はじめてのう……

  北に橋がかかってから もう10年になるかのう」

 

 

<海辺の修道院>

マリア「教団にいたことは後悔していますけど……

    ヘンリーさまや○○さんとお会いできてうれしかったですわ。ぽっ」

 

マリア「私は子供の頃から 兄とふたりだけで生きてきたんです。

    生活がくるしくてもうダメかって思ったとき 光の教団にすすめられ 兄は兵士になりました。

    おかげで私も教祖さまのお世話の仕事をいただいて とてもかんしゃしていたのです。

    ですが 多くの人をギセイにしてまでりっぱな神殿を作るなんて 私には理解できません。

    兄のことも心配ですが 私にできるのは こうして祈ることだけ……」

 

 

<サンタローズ>

シスター「その昔 ここは とても美しい村でしたのよ。

     しかしある日 ラインハットの兵士たちが村を焼きはらいに来て……」

(間)

  「ひどい!ひどいわ!

   パパスさんのせいで 王子さまが行方不明になっただなんて!」

 (間)

  「あらごめんなさい。あたしったら急にとりみだしたりして…。

   見ず知らずの人にパパスさんの話をしても しかたなかったですわね……。

   え?パパスさんを知ってる?あなたの父親ですって?そんなっ…!

   でも確かにあの時の坊やのおもかげが…。○○!○○なの!?」

 (はい)

  「こんなことって…。こんなことって…。ああ 神さま!」

 

*「そうだったの…。そんなことがあって パパスさんはもう…

  そしてパパスさんに代わって ○○がお母さまをさがしだすつもりなのね。

  ああ どうか○○に幸運を… 神さま!」

 

*「ぐう…ぐう…

  むにゃむにゃ… キミはだれ? ベラ?

  おかしな名前だね… ぐうぐう…」

 

<サンタローズの洞窟>

○○は天空の剣を手に入れた!

…しかし剣を持つ手に力が入らず身体がなまりのように重くなった。

○○は天空の剣を装備できそうにない…

 

    【パパスのてがみ】(パパスがのこしたさいごのてがみ)

“○○よ。お前がこの手紙を読んでいるということは 何らかの理由で 私はもうお前のそばにいないのだろう。

 すでに知っているかもしれんが 私は邪悪な手にさらわれた妻のマーサを助けるため 旅をしている。

 私の妻 お前の母には とても不思議なチカラがあった。

 私にはよく分からぬが その力は魔界にも通じるものらしい。

 たぶん妻は その能力ゆえに魔界に連れ去られたのであろう。

 ○○よ!伝説の勇者をさがすのだ!

 私の調べたかぎり魔界に入り邪悪な手から妻を取り戻せるのは…

 天空の武器と防具を身につけた 勇者だけなのだ。

 私は世界中を旅して 天空の剣を見つけることができた。

 しかし いまだ 伝説の勇者は見つからぬ…。

 ○○よ! 残りの防具をさがし出し 勇者を見つけ そしてわが妻マーサを助け出すのだ。

 私はお前を信じている。たのんだぞ ○○!”

 

<サンタローズ>

*「なんと洞くつで 天空のつるぎというのを見つけなされたか?

  しかしその剣は 勇者にしか装備できぬと。なるほどのう…。

  かつてパパスどのが なぜ自分に装備できぬかとなげいておったのは その剣じゃったのか。

  パパスどののあんなにくやしそうな顔を見たのは その時が初めてじゃったのう」

 

 

<アルカパ>

*「わしは昔 この宿をやっていたダンカンさんの知り合いでの。

  久しぶりに会いに来たのじゃ。

  けどダンカンさんは 身体を悪くして宿屋をやめ はるか海の向こうの山奥の村に引っ越して行ったらしい。

  あのかわいい娘さんにも会いたかったのう。ざんねんじゃわい…」

 

*「あたしら夫婦は 7年ほど前 ダンカンっていう人からここを買い取って宿を始めたのさ。

  ぜひ2回以上お泊まりになって あたしに声をかけてちょうだい。記念品をさしあげちゃうよ」

 

*「私は旅の尼。私には感じることができます。

  かつて神が閉ざしたという 魔界。

  その封印の力が しだいに弱まりつつあります。

  もし封印が破られれば 世界は再び闇におおいつくされることでしょう。ああ!」

 

*「私は聞いたことがあります。どこかに魔界の封印を守っている一族がいると。

  その人たちは 魔物たちとも心を通わせることができたと言われています」

 

*「なに!?伝説の勇者について話を聞きたいだと!?よし!話してやろう。

  だいぶ昔の話だが… 闇の帝王エスなんたらが復活し 世界をほろぼそうとしたことがあったんだ。

  しかし 天空の武器防具を身につけた勇者がな そのエスなんたらをたおし 世界を救ったっちゅうことだ。

 ちなみに勇者の武器防具とは 天空の剣 天空のよろい 天空の盾 天空のかぶと の4つだったそうだ。

 え? そのあとの勇者かい?

 う〜ん 一説には天空に戻ったとも言われてるけど そこまでは知らんなあ。

 まあ 大昔のことだし どっちにしても もう生きてはいないと思うぞ。

 勇者の子孫くらいなら どこかにいるかもしれんがな」

 

<宿屋にて・夜>

○○は ふと目が覚めた。

ヘンリーが何か考えごとをしているようだ。

 

ヘンリー「起きたのか? ○○。

     いや ちょっと お城のことを思い出していてね…。

     町の人に聞いたけど 親父が死んでいたなんて ちょっとショックだったな…。

     弟のデールが王になったらしいけど あんまり評判もよくないみたいだし。

     ちょっとだけ帰ってみるかなあ…

     ラインハットはここから東の方だったよなあ……。

     まあいいや。今夜はもう ねよう ねよう!」

 

 

<ラインハット関所>

*「ここから先はラインハットの国だ。

  太后さまの命令で 許可証のないよそ者は通すわけにいかぬぞ!」

(ヘンリー、とびげり)

*「あたっ!!」

ヘンリー「ずいぶんえらそうだな トム!」

兵士「あいたた!タンコブが……。

   無礼なヤツ! 何者だっ!? どうして私の名前を???」

ヘンリー「あいかわらずカエルは苦手なのか?

     ベッドにカエルを入れておいたときが いちばんけっさくだったな」

*「………! そ そんな… まさか…」

ヘンリー「そう。オレだよ トム」

兵士「ヘンリー王子さま!

   ま まさか生きておられたとは…。

   おなつかしゅうございます! 思えばあの頃が楽しかった。今のわが国は…」

ヘンリー「なにも言うな トム。

     兵士のお前が国の悪口を言えば なにかと問題が多いだろう」

兵士「はっ………」

ヘンリー「通してくれるな? トム」

兵士「はい!よろこんで!」

 

兵士「またこうしてヘンリー王子に会えるとは 夢にも思いませんでした。

   あの頃は泣かされましたが 今となってはいい思い出ですなあ」

 

 

 

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