「神さま…バチ当たりな人がいます！ちゃんと見ててくださいっ」

「博物館に来てるのに　あの人　名産品が好きじゃないの？」

名産品よりも自慢話……。

「価値がないなんて言ったら　カカシさん怒っちゃうよ」

このカカシを怒らせると怖そうだ。やめておこう。

「私　お酒のにおいをかぐと　クラクラしちゃうの」

（前）「お金がなかったんじゃないもん。

　　　　職人さんが見つからなかったんだもん」

それなのに、あんなことを言って……なんだかとっても悔しいぞ！！

（後）「おのおじさんがくやしがってる……。ちょっとうれしい…かな？」

ふっふっふ、これで溜飲が下がったぞ。

「えっ　あんなへんなのれんが好きなの？やっぱり変わった人なんだね」

フローラをはじめ、あののれんの熱烈なファンは他にも結構いるらしいけど…。

（全）「ボトルシップがいっぱい…。ねえお父さん　いくらつかったの？」

なかなか厳しいわが娘。しかし、これには本当に大金を使ったからなあ…。

「手にとった人が　楽しめればいいんだよね？

　あれはそういうおみやげよね？」

そうそう。あのおじさんより我が子の方がよっぽど大人だ。

「職人さんが一生けんめい作った物を　そんなふうに言う人　きらいです」

「値段が上がるほど　買い占めるなんて…」

（単）「自分でとりに行ったことがないから　さばくの大変さがわからないのね」

そうだそうだ！

（全）「わたし　ああいう人苦手だから　お話しはお父さんがしてください」

（単・全）「本当はおじさんも　メダル型チョコほしかったりして」

だったら面白い。

「あんなに大きいんじゃ　宝さがしって感じがしないと思うな」

「わたし　あのペナント好きだな。

　見てると　あったかい気持ちになるもん」

「あの人の使用人さんは　お仕事で山の方まで行くの？

　もしかしてそうやって世界中のめずらしい物を集めさせているのかな？」

この人の使用人は大変だ。

「モンスターチェスって　すごくよくできてるのよね…。

　魔物さんたちが　いきいきしてるの」

生き生きとしすぎて怖いくらいだ。

（前）「あのロケットから　おばあちゃんのぬくもりが伝わってくるような…

　　　そんな気がします」

（後）「若い頃のおばあちゃんって　あんな感じだったのね」

「ふしぎなチカラのウワサは　本当だと思うよ。

　このインクから　何かあたたかいものが感じられるの」

「おばあちゃんのふるさとの名産品をあんなふうに言うなんて　ひどいです」

「負けずぎらいなんだね　あの人」

そうらしい。

「あの人　すごい負けず嫌いなのね」

「あの人　そんなことしか言えないの？

　あんなにきれいな羽を見ても…。」

憐れみすら覚える……。

（後）「わたしが大事に育ててる苗木なのに…。

「ああやって魔物さんがおばあちゃんのチカラで人間に変わったのよ。

　気持ち悪くないもん！」

…でも、説明文には「おどろおどろしい巻物」って書いてあったしなあ…。
事情を知らないのでは、そう思うのも無理ないよ。
まあ、この人は、事情を知っても変わらないとは思うけど……。

「お父さん　あの楽器を使うときは言ってね。私　耳をふさぐから」