リナのつぶやき(2)

 

<あたしはこの時、はじめて知った。

 世の中には、記憶することすら意識が拒否するような、寒いーという言葉では足りないほどの冗談が存在することを。>

(13−P84

聞いてみたいような、絶対聞きたくないような。

 

<……なんでンなもの常備してる、とは聞くなかれ。女の子には秘密がいっぱいあるのである。>

(13−P100

カギ開け用の針金。アンロック覚えたはずでは……。やっぱりこっちの方が性に合っているのか?

 

<人たることをやめさせられた者は、土へ還ることすら許されないのだろうか。>

(13−P186

 

<ガウリイ、あんたはもとより意見ないだろ。>

(13−P198

ある時もあるとは思うが。

 

<むろんー言えるわけはなかった。

 なんだか道に迷っちゃった、などとは。>

(13−P203

維持されないシリアス。さすがリナ。

 

<―そう。そうだった。そのバカさかげん、ひらきなおりこそが、今のあたしたちには必要なものだった。

―負けるつもりで戦えば、勝てる確率もゼロになる。たとえ勝利の確率が低くても、必ず勝つつもりで戦うっ!

 かつてそう言ったのは、ほかでもない、このあたしだったのだ。

 思い出したよ、ガウリイ。>

(13−P219

初心忘れるべからず。

 

<僧侶イコール聖人君主、などと考えるのは、よほどのお人好しかバカである。

 僧侶といえど人間ならば、欲望というモノもある>

(14−P15

そういえば、昔から神官は信用しないことにしてるとか。

 

<……うっ……!し……しまったっ!

 戦士にして天才魔道士たるこのあたし、リナ=インバースの必殺技、普通のひとにならじゅーぶん通じる、『わざとまわりくどい言い回しして煙に巻く攻撃』も、単純明瞭脳ミソのガウリイ相手には通用しなかったかっ!>

(14−P7

その気になれば、政治家や詐欺師にもなれるね。

 

<人間とゆーものは即物的にできていて、真実を語るが奇蹟を起こさない宗教よりも、たとえインチキ丸出しでも、自分に都合のいいことを言い、自分に都合のいい奇蹟を起こしてくれるシューキョーに、ころんっ、と転ぶ傾向がある。>

(14−P22~23

天才心理学者にして社会学者、リナ=インバース!

 

<どーやら、神官やら巫女やらの中には、『悪を倒す』とゆーそのためになら、へーきで捨て身で突っ走るタイプの奴が時々いるよーである。>

(14−P50

 

<−おしっ!エラいぞごろつきっ!よく彼のことばを止めたっ!

 ごほーびに、ぶち倒す時はちょっぴり手加減してやろう。>

(14−P54

でもリナの「手加減」ではなぐさめにならない。

 

<ベッドの上のミリーナはー静かに眠っているようにも見えたー>

(14−P113

 

<ルークの悲しみは、それほどまでに深いものだったのだろうか。

 ヒトの中には、これほどの憎悪が眠っているものだったのだろうか。

 悲しいのか、怖いのか、自分でもよくわからない。

 ―吐き気がーするー>

(14−P121

 

<単にあたしは、適当なことを言って、かるく腹ごしらえをしただけなのだ。

 ふざけている、とは言うなかれ。

 人間おなかがすいていると、力も出ないし考え方も暗くなる。>

(14−P147

いや、この緊迫した状況で、そんなことができるなら、十分大丈夫だと思うけど。

 

<……知り合いのある神官が、よくこういうモノの言い方をする奴だった。

 嘘は一切言っていない。

 しかし、事実を正確に、わかりやすく語ってはいない。

 誤解されやすい言い方をして、間違った方向へと導くー

 そういうタイプの奴だった。>

(14−P226

ゼロスの言葉は信頼性マイナス。

 

<―ふと、あたしは考える。姿を消した彼のことを。

 ―彼の心は救われたのだろうかーと。

 答えはー  あたしたちにはわからない>

(14−P241

救われなかったらしい……。

 

<これぞ必殺!話をそらせて説教キャンセル!

 うかつな相手にしか通用しないけど。>

(15−P16~17

無論、ガウリイはうかつな相手だった。

でもこれ……郷里の姉ちゃんとかには通用しないんだろうな、きっと。いや、それ以前に、彼女は説教なんて生やさしいまねはしないか……。

 

<……んーむ……前にさんざんガウリイに、悪意なく、トカゲ呼ばわりされたのが、よっぽど気になってたな……これは……>

(15−P39

 

<おしやった絶対危機回避っ!>

(15−P48

ミルガズィアさんの冗談を聞くのが絶対危機。

純魔族さえも倒せそうな威力らしいからなあ……。

 

<待てガウリイ。そーいう言い方すると、魔族のことを知らないひとたちの目から見れば、頭がピンチなひとみたいに見えるぞ。あんた。>

(15−P62

ガウリイと一緒に旅した人からは、既に頭がピンチだと思われてるから問題はない。

 

<……なんか……店の隅にかたまった人たちからは、魔族を見るのと同じよーな目の色で見られてるような気がするが……

 むろんそれは気のせいであるっ!(きっぱり)>

(15−P58

 

<そして今度もまたまた、サイラーグで魔族が何やらたくらんでいる様子。

 もぉこれは、不幸の博覧会と言っても過言ではない。

 埋めろ。住むな。あんな街。>

(15−P80

幸い、今回は街には被害なかったけど。

 

<世間の人は、魔道士、というと、ひたすらアホみたいに呪文ぶっ放して、悪党やらモンスターやらを考えなしにぶっ飛ばす呪文バカ、と認識している人も多い。

 しかしそれはいわれのない誤解なのである。

 …………………。

 ええもう。きっぱりと。

 いくらあたしが言うと説得力がなかろーと、誤解だっつったら断固誤解なのである。>

(15−P93

その誤解を広め、魔道士協会から教育係を派遣されたドラまたリナ。

 

<一見、どこのご家庭の台所にも、一人や二人は住んでいそうな、正体不明の神官なのだがー>

(15−P120

いくら後ろ姿が似ているからといっても、ゴのつく虫の扱いは気の毒だぞ……。

 

<おにょれゼロスっ!大工さん姿を期待したあたしの立場とゆーものはっ!?>

(15−P128

せめてイラストでも見てみたかった……。

どうせ、どんな姿も思いのままなんだし、やってほしかったなあ。

 

<……ったく……この男……ばかのくせして……変なところで強いんだから……

 そしてすこしだけー

 あたしは、泣いた。>

(15−P252

 

<失くしてもーただただ嘆くだけでなく。

 よりよい明日をつくるため、ふたたび前に進みはじめる。

 人間とゆーのは、けっこぉしぶとい。>

(15−P253

 

<なんかこの男、ミョーに今回は押し強いけど……

 実は……全部ちゃんとわかっててやってるんじゃあないだろーな……?>

(15−P260

 

<かくてあたしとガウリイは。

 肩を並べて歩きだす。

 たぶん行く先、旅の途中には。

 きっとまた、いろんなことがあるのだろう。

 出会いやら。別れやら。

 ひょっとしたら、また今度みたいな思いをすることだってあるかもしれない。

 だが。

 悲しみと苦しみを、忘れて目を閉じるのではなくー

 胸に抱き、乗り越えて。

 あたしは。

 明日を笑って生きてみせるー>

(15−P261

 

 

 

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