リナのつぶやき(2)
<あたしはこの時、はじめて知った。
世の中には、記憶することすら意識が拒否するような、寒いーという言葉では足りないほどの冗談が存在することを。>
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P84)聞いてみたいような、絶対聞きたくないような。
<……なんでンなもの常備してる、とは聞くなかれ。女の子には秘密がいっぱいあるのである。>
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P100)カギ開け用の針金。アンロック覚えたはずでは……。やっぱりこっちの方が性に合っているのか?
<人たることをやめさせられた者は、土へ還ることすら許されないのだろうか。>
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P186)
<ガウリイ、あんたはもとより意見ないだろ。>
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P198)ある時もあるとは思うが。
<むろんー言えるわけはなかった。
なんだか道に迷っちゃった、などとは。>
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P203)維持されないシリアス。さすがリナ。
<―そう。そうだった。そのバカさかげん、ひらきなおりこそが、今のあたしたちには必要なものだった。
―負けるつもりで戦えば、勝てる確率もゼロになる。たとえ勝利の確率が低くても、必ず勝つつもりで戦うっ!
かつてそう言ったのは、ほかでもない、このあたしだったのだ。
思い出したよ、ガウリイ。>
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P219)初心忘れるべからず。
<僧侶イコール聖人君主、などと考えるのは、よほどのお人好しかバカである。
僧侶といえど人間ならば、欲望というモノもある>
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P15)そういえば、昔から神官は信用しないことにしてるとか。
<……うっ……!し……しまったっ!
戦士にして天才魔道士たるこのあたし、リナ=インバースの必殺技、普通のひとにならじゅーぶん通じる、『わざとまわりくどい言い回しして煙に巻く攻撃』も、単純明瞭脳ミソのガウリイ相手には通用しなかったかっ!>
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P7)その気になれば、政治家や詐欺師にもなれるね。
<人間とゆーものは即物的にできていて、真実を語るが奇蹟を起こさない宗教よりも、たとえインチキ丸出しでも、自分に都合のいいことを言い、自分に都合のいい奇蹟を起こしてくれるシューキョーに、ころんっ、と転ぶ傾向がある。>
(14−
P22~23)天才心理学者にして社会学者、リナ=インバース!
<どーやら、神官やら巫女やらの中には、『悪を倒す』とゆーそのためになら、へーきで捨て身で突っ走るタイプの奴が時々いるよーである。>
(14−
P50)
<−おしっ!エラいぞごろつきっ!よく彼のことばを止めたっ!
ごほーびに、ぶち倒す時はちょっぴり手加減してやろう。>
(14−
P54)でもリナの「手加減」ではなぐさめにならない。
<ベッドの上のミリーナはー静かに眠っているようにも見えたー>
(14−
P113)
<ルークの悲しみは、それほどまでに深いものだったのだろうか。
ヒトの中には、これほどの憎悪が眠っているものだったのだろうか。
悲しいのか、怖いのか、自分でもよくわからない。
―吐き気がーするー>
(14−
P121)
<単にあたしは、適当なことを言って、かるく腹ごしらえをしただけなのだ。
ふざけている、とは言うなかれ。
人間おなかがすいていると、力も出ないし考え方も暗くなる。>
(14−
P147)いや、この緊迫した状況で、そんなことができるなら、十分大丈夫だと思うけど。
<……知り合いのある神官が、よくこういうモノの言い方をする奴だった。
嘘は一切言っていない。
しかし、事実を正確に、わかりやすく語ってはいない。
誤解されやすい言い方をして、間違った方向へと導くー
そういうタイプの奴だった。>
(14−
P226)ゼロスの言葉は信頼性マイナス。
<―ふと、あたしは考える。姿を消した彼のことを。
―彼の心は救われたのだろうかーと。
答えはー あたしたちにはわからない>
(14−
P241)救われなかったらしい……。
<これぞ必殺!話をそらせて説教キャンセル!
うかつな相手にしか通用しないけど。>
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P16~17)無論、ガウリイはうかつな相手だった。
でもこれ……郷里の姉ちゃんとかには通用しないんだろうな、きっと。いや、それ以前に、彼女は説教なんて生やさしいまねはしないか……。
<……んーむ……前にさんざんガウリイに、悪意なく、トカゲ呼ばわりされたのが、よっぽど気になってたな……これは……>
(15−
P39)
<おしやった絶対危機回避っ!>
(15−
P48)ミルガズィアさんの冗談を聞くのが絶対危機。
純魔族さえも倒せそうな威力らしいからなあ……。
<待てガウリイ。そーいう言い方すると、魔族のことを知らないひとたちの目から見れば、頭がピンチなひとみたいに見えるぞ。あんた。>
(15−
P62)ガウリイと一緒に旅した人からは、既に頭がピンチだと思われてるから問題はない。
<……なんか……店の隅にかたまった人たちからは、魔族を見るのと同じよーな目の色で見られてるような気がするが……
むろんそれは気のせいであるっ!(きっぱり)>
(15−
P58)
<そして今度もまたまた、サイラーグで魔族が何やらたくらんでいる様子。
もぉこれは、不幸の博覧会と言っても過言ではない。
埋めろ。住むな。あんな街。>
(15−
P80)幸い、今回は街には被害なかったけど。
<世間の人は、魔道士、というと、ひたすらアホみたいに呪文ぶっ放して、悪党やらモンスターやらを考えなしにぶっ飛ばす呪文バカ、と認識している人も多い。
しかしそれはいわれのない誤解なのである。
…………………。
ええもう。きっぱりと。
いくらあたしが言うと説得力がなかろーと、誤解だっつったら断固誤解なのである。>
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P93)その誤解を広め、魔道士協会から教育係を派遣されたドラまたリナ。
<一見、どこのご家庭の台所にも、一人や二人は住んでいそうな、正体不明の神官なのだがー>
(15−
P120)いくら後ろ姿が似ているからといっても、ゴのつく虫の扱いは気の毒だぞ……。
<おにょれゼロスっ!大工さん姿を期待したあたしの立場とゆーものはっ!?>
(15−
P128)せめてイラストでも見てみたかった……。
どうせ、どんな姿も思いのままなんだし、やってほしかったなあ。
<……ったく……この男……ばかのくせして……変なところで強いんだから……
そしてすこしだけー
あたしは、泣いた。>
(15−
P252)
<失くしてもーただただ嘆くだけでなく。
よりよい明日をつくるため、ふたたび前に進みはじめる。
人間とゆーのは、けっこぉしぶとい。>
(15−
P253)
<なんかこの男、ミョーに今回は押し強いけど……
実は……全部ちゃんとわかっててやってるんじゃあないだろーな……?>
(15−
P260)
<かくてあたしとガウリイは。
肩を並べて歩きだす。
たぶん行く先、旅の途中には。
きっとまた、いろんなことがあるのだろう。
出会いやら。別れやら。
ひょっとしたら、また今度みたいな思いをすることだってあるかもしれない。
だが。
悲しみと苦しみを、忘れて目を閉じるのではなくー
胸に抱き、乗り越えて。
あたしは。
明日を笑って生きてみせるー>
(15−
P261)