魔道基礎理論講座
「魔」とは何か?
―本来、この世界には存在しない法則や力―
- 魔法とはもともと何もないところから、呪文によって、この世界の因果を一部狂わせ、力や、別の法則を生み出すもの。
- この世界での魔法の発動は、世界と裏表―どころか紙一重の位置にある精神世界面に呪文によって干渉し、なにがしかの力を引き出している。
- 地水火風の精霊術は、それを物理的な力として具現させてから、目標となるものにたたきつける。
- 精神系の魔術や黒魔術は、攻撃力の大半を具現化させず、精神世界面から直接、相手の精神世界面にたたきつける。
- 「混沌の言語(カオス・ワーズ)で綴られた言葉の列は、世にある因と果を律し、術者の組んだ印と精神力を媒介に、「力ある言葉」によって、その力を解放する。
<魔道士の心得>
「魔」
とは、本来この世界にあらざる力。
魔道とは、その力を何らかの方法によってこの世界に引き出し、役立てるための技術。
魔道士とは、そういった道に通じる者のこと。
魔道士の本来の目的というのは、何かの探究、というところにある。術というのはもともとは、あくまでもそのための手段だった。
例えば「明り」などの簡単な術は、呪文を丸暗記すれば、誰にでも使えるが、それを魔道士とは呼ばない。様々な知識に通じ、一見無関係そうに見える、複数の事象を関連づけて考える才、すなわち知恵もまた必要なのである。
- 魔道というのは才能もとにかく、理論構成力というのがかなり大きな要因になっている。自分が正しいと思ったことを理論づけ、それを他人に対しても説得力のあるものにする。それができなければ、オリジナルの術などとうてい作れるはずもないし、いくら丸暗記した呪文を使えるようになっても、本物の大魔道士とはいえない。
- 魔道に秀でる、ということは、強力な攻撃呪文が使える、ということとイコールではない。
- 魔道士の真価は応用力にある。一見何でもない凡庸な術でも、使い方次第では絶大な効果を発揮する。
- 魔道という分野では、薬草のたぐいも大きな位置を占めている。いろいろな儀式に研究に、様々な分野でそれは必要とされる。薬草を自宅で栽培する魔道士も結構多い。
<魔力容量(キャパシティ)>
最大MP
一回に使えるMPの最大値
という二通りの意味がある。「竜破斬」などの説明でよく言われているのは後者、「重破斬」の説明で言われているのは前者の意味。
・魔力容量の増幅は、様々な魔道士がその研究に没頭しているが、実用化されたことはない。単に呪文と動作だけでは実現させるのはまず無理。
<呪文と身振り>
魔道士が術を唱えるのに使うのは、舌先三寸と自分自身の精神と。場合によっては何かの道具が必要になる場合もある。
世の中には、呪文としては完成しているはずなのに、単に呪文を唱えただけでは発動しない術、というのが存在する。その原因は、何らかの動作が必要なものであったり、道具や儀式、ものによっては時を選ぶことが必要であったりするため。そしてあるいは、単に魔力容量が足りないがゆえ。
攻撃呪文も、火炎球くらいまでのものなら、別にわざわざポーズをとる必要は特にない。魔道士協会では、きっちり身振りまで教えられるが、これは呪文のパワーを増幅させるためのものである。呪文の破壊力が若干落ちることを覚悟の上でなら、極端な話、ベッドに寝転がったままでも使用は可能。しかし、ちょっとやそっとでは誰も教えてくれないような強力な術になってくると、これは話が違ってくる。全部が全部、というわけではないが、たいてい、多少の身振りは必要になってくる。
簡単な術ならとにかく、高位の術には、呪文詠唱と動作などの他に、ある種のイメージ・トレーニングが必要となる。
魔道応用理論講座へ
戻る