王女「夜のお城って　すこしこわい。
　　　お母さんがさらわれたのも　夜だって聞いたし…」

王女「わたし　お父さんだけじゃなくて　お母さんもずっと
　　　さがしてたよ。お母さんいなくてさみしかった…」

フローラ「（王女）…　お母さんも　あなたたちがいなくて
　　　　　さみしかった。これからはずっといっしょよ」
　　　　　　　（チゾット）

フローラ「でも男の子は　あれくらい元気でもいいですわよね。
　　　　　（王子）はとてもいい子だから」

王子「なんだよ。お母さんは　ザイルみたいな子の方が好きなの？」

フローラ「バカね。王子と王女がいちばん好きに決まってるでしょ？
　　　　　あとパパもね」
　　　　　　　（ドワーフの洞窟）

フローラ「（王子）も（王女）も　本当によくがんばったわね…。
　　　　　やだ…なみだが…」

王子「泣かないで　お母さん」

王女「お母さん…」

王女「そんなふうに言われたら　くすぐったくなっちゃう」

フローラ「うふふ…そうね。お母さんもくすぐったいわ」

王子「ねえお父さん。あの人たち追い出したらダメかなあ？」

フローラ「ここを（王子）の家にしてどうするの？
　　　　　自分でちゃんと　おそうじできるの？」

王子「うっ……」

フローラ「じゃあ　お母さんも　いっしょにしかえし　してあげる」

王子「じ　じょうだんだよ！はあ…お母さんって本当に
　　　じょうだんが通じないんだからなあ」

フローラ「うふふ」

王子「ルドマンさんは　本当にボクのおじいちゃんだもんね。
　　　お母さんの大事なお父さんだから」

フローラ「まあ　（王子）。そうね…うふふ」

王子「お父さんって　スーザンさんみたいなかっこう　好きなの？」

（はい）
　「じゃあ今度　お母さんに同じ服着てもらおうよ。ボクも見てみたい！」

フローラ「……………………………。」

王子「うっ　お母さん　目がこわい…」

（いいえ）
　「ふ〜ん…そうなの？
　　すごくうれしそうに見てたから　ボクてっきり…」