なにかと物騒なこの世界。自衛などを目的に、魔法を習得したい、という方は多々おられることでしょう。そこで設立されたのが、魔道士協会。ただし、悪用者の続出を防ぐため、教えるのはあくまで、理論や概念のみ。いわば学校のようなものです。

（そのため、協会と寺院とは、裏でわりと密接につながっていたりする。魔道士協会にとって、寺院というのは、一番のお得意様―最大の収入源であるから。）

　以上のような運営は、協会常駐の魔道士達がやっており、その資金は研究費用などにあてがわれています。いわば、多角経営の大学チェーンのようなものです。

　しかし、以前サイラーグにあった本部がザナッファーに潰されたため、現在は統括するところがありません。そのため、基本路線は変わらないものの、細かいところでは、各地でかなりやり方が異なります。詳細は、各魔道士協会支部に直接お問い合わせ下さい。

　また、各地の魔道士協会のメンバーというのは、どうやっても、実践タイプよりも研究タイプの魔道士が主力になります。その結果、「世間では大きな事件が起ころうと、他人がどんな研究をしていようとお構いなし」という、世間を知らない研究熱心な魔道士達（一部では研究バカ、と陰口をたたかれることも）が、協会の運営を執り行うこととなり、世間で起きる様々な事件に、魔道士協会の対応が遅れがちになるということが、往々にして起こっています。これから魔道士になる皆さんも、このことは心に留めておいて下さい。