魔族の組織
世の中に「魔族」の名を持つ者は数いるが、高位魔族となると、その数は、それこそ数えられるほど。当然、そういったモノが正式に確認された記録など、ないに等しいといっていい。
この世界魔族の頂点に魔王シャブラニグドゥが君臨し、そして、その下に五人の腹心。さらにその下に位置するのが神官や将軍達―というのが高位魔族の社会構造だが、世の中には、これが単なる伝説だと思っている魔道士も少なくない。
〜この世界の高位魔族〜
【赤眼の魔王(ルビーアイ) シャブラニグドゥ】
<黄昏よりも昏きもの 血の流れより紅きもの>
(容姿)
赤い、死神を思わせるような、マントとフードに身を包み、その顔には、のっぺりとした白い仮面をかぶっている。口も、鼻もないその仮面の目にあたる部分には、紅く輝く宝玉二つ。マントの下には、深紅のローブ。赤いローブのソデから覗く黒い手には、棍のようなもの(餓骨杖)が握られている。
〈五人の腹心〉
<冥王(ヘルマスター) フィブリゾ>
*冥神官(ヘルプリースト)は、降魔戦争の時に、全て滅ぼされている。
(容姿)
としの頃なら十一、二歳。ゆるくウェイブのかかった、つややかな黒い髪。一瞬、女の子と見まごうばかりの美少年。
<魔竜王(カオスドラゴン) ガーヴ>
(容姿)
としの頃なら二十歳すぎ。がっちりとした体格を、象牙色のコートに包み、右手に赫い片刃の長剣を握っている。長く伸ばした赤い髪。野性的なハンサムではあるのだが、その顔には邪悪、とすら言える野太い笑みが浮かんでいる。
(部下)
・竜将軍ラーシャート ・竜神官ラルターク
*ちなみにラーシャートは、リナ絡みの事件で初めてゼロスと顔を合わせたらしい。腹心同士、あまり交流はないようだ。
<覇王(ダイナスト) グラウシェラー>
(容姿)
ウェルズ国王に化けていた。銀の重装鎧と一振りの剣を身につけている。
(部下)
・覇王将軍シェーラ ・覇王将軍ノースト
*この他、あと二人の部下がいるらしい。そしてー少なくとも、そのうち一人は「グラウ」だの「グロウ」だのという名前だろうと思われる。
<獣王
(グレーター・ビースト)ゼラス=メタリオム>
(容姿)
見た目二十歳ほどの、太陽のような色をした輝く金髪(ブロンド)を短くまとめた、大柄な女性。目つきがキツいわけでもないし、服装も普通の旅人ふう。武器防具らしきものも身につけてはいないのだが、どことなく鋭い印象を受ける。
(部下)
・獣神官ゼロスのみ
*ゼロスは降魔戦争の際、一人で竜を壊滅に追いやった。
<海王(ディープ・シー) ダルフィン>
(容姿)
見た目二十歳ほどの、流れるような漆黒の長い髪をした、華奢な女性。一目で高級素材とわかる蒼いドレスに、派手でこそないものの、しっかりしたデザインの、装飾品の数々をその身に纏っている。
*なお、「海王」と「獣王」の容姿と性格は、互いに入れ替わっている可能性があります。
〜異世界の魔王〜
・狂える巨竜
・その5つの武器の一つが「烈光の剣(ゴルンノヴァ)」
【金色の魔王(ロード・オブ・ナイトメア)】
<―すべての闇の母―魔族達の真の王―
―在りし日の姿に帰るを望み続けるもの―
―闇よりも暗き存在―夜より深きもの―混沌の海―
―たゆたいし金色―全き虚ろ……(中略)
―すべての混沌を生み出せし存在―すなわちー
―悪夢を統べる存在(ロード・オブ・ナイトメア)―>
(異界黙示録より)
<伝承>