精霊魔術

精霊魔術

＜風＞

　

翔封界（レイ・ウィング）
自分の周囲に風の結界を作り出し、それごと移動を行う高速飛行の術。重量・速度・高度の総和が術者の魔力容量に比例する。「浮遊」に比べてコントロールが難しく、習得・制御の困難さに比べ、使いでがないので、今はほとんど使う者とていない、いわば滅び行く術の一つ。
＜備考＞コントロールが難しく、術の制御に集中しなくてはならないため、強力な魔法を同時に使うことはできない。小回りもききにくい。術は集中の続く限りずっと持続し、集中をやめるだけで簡単に解除することができる。結界の中から剣を突き出すと、風圧に剣の刃が流され、バランス、を崩される。もともとコントロールが難しく、不安定なため、接触して別の干渉を受ける（何か風の呪文を唱えられるなど）と、結界のバランスが崩れて崩壊する。まわりに風の結界があるせいで、これが一種の防御魔術としても作用して、外からの攻撃は大抵はじき飛ばすのだが、かわりに内側から攻撃することもできない。風の結界がとりまいているので、耳元で風が唸っている、ということはないが、その結界の周りでは、やはり風が唸っており、外の音は聞き取りにくい。術者を取り巻く風の結界は、水の中でも有効なので、これで水に潜ることもできる。服も濡れずにすむが、浮力が働いて、あまり深くは潜れない。一人で飛ぶなら、鳥とレースができるくらいのスピードは出せる。このスピードに比べれば、「浮遊」の速度など、まさにカメさんかナメクジのごとしっ！リナが大人一人抱えて飛ぶと、速さは普通の全力疾走程度のもので、高度も地面スレスレになる。ひとを二人も抱えれば、ランニング程度の速度も出ないだろう。
使用された回数	１１９回（３位）＊リナが最も多く使用した呪文
主な使用者	リナ（８８）、ナーガ（１８）ルーク、ミリーナ、バイセン、ガードナー

　

　

浮遊（レビテーション）
風に干渉することによって、対象に浮力を持たせることができる。機動性は低いが、施術も制御も非常にやりやすい。
＜備考＞呪文を唱えた後は、考えるだけで上下に移動できるので、制御が非常に簡単。運搬能力はかなりのもので、リナの「浮遊」は、馬車一台くらいの重量なら、楽に支える。涙が出るほど移動速度が遅い。なめくじーとまではいかないが、全速移動で、大人が普通に歩くより、少々速い程度。駆け足の子供と競争したら、まず確実に負けるだろう。
使用された回数	９７回
主な使用者	リナ（６３）

　

　

魔風（ディム・ウィン）
映像	目の前で空気が凝縮し、衝撃波となって敵を襲う。
凝縮した空気を打ち出して、強風による衝撃波を発生させる呪文。強風を生み出すだけの術で、傘をさした子供くらいなら吹き飛ばせるかもしれないが、殺傷能力などはない。相手の動きを一瞬封じたり、飛び道具を飛ばしたりするのに使える。
＜備考＞幅のない路地などで使うと、威力が増す。閉鎖空間に近い場所でうまく使えば、人間を吹き倒すくらいのことはできる。攻撃範囲が広いので、これをかわすのは至難の技。詠唱時間も短い。本来、術者から相手に向かって烈風を吹かせるのだが、呪文をアレンジして、風の吹く方向を変えることも可能。（横なぐりの風、自身の後ろからの追い風等）
使用された回数		４６回
主な使用者		リナ（３４）他

　

　

風牙斬（ブラム・ファング）
身振り	必要なし
不可視の風の刃で、目標を断ち切る術。殺傷能力はあまりないが、まともに受ければ肌くらいは切れる。相手の戦意を殺ぐにはうってつけの術。
＜備考＞相手がレザー・アーマーか何かで全身をくまなく覆っていれば、殆どダメージは与えられないが、数本を一点に集中させてやれば、荒縄を断ち切るくらいの役には立つ。リナは、女性魔道士達に、チカン撃退用としてこの術を教えたことがあった。
使用された回数		４回
主な使用者		リナ（２）、ニード他

　

　

封気結界呪（ウィンディ・シールド）【風の結界】
風の結界で自らを包み、あらゆる攻撃から身を守る。防御呪文としては最もポピュラーで、ほとんどの攻撃呪文に対応でき、風の結界を張られれば、ちょっとやそっとの小技は全く通用しない。
＜備考＞多少視界を妨げる。結界内にいる時は、外の音があまり聞こえない。そのかわり、外からも中の音はあまり聞こえないという防音効果がある。普通なら、飛び道具を吹き散らすのがせいぜいだが、増幅すれば、かなり強固な障壁となる。複数の人間が重ねがけすることで、結界の強度を数倍化できる。このまま「浮遊」で宙に浮けるが、足場はかなり不安定。始終流れを作っているせいで、炎の矢くらいならあっさりはじき飛ばせるのだが、結界自体はそれほど強力なものではない。ちょっと腕の立つ剣士が、ちゃんと狙って剣で斬りつければ、あっさり破れる程度のものである。
使用された回数	２９回(１５位)
主な使用者	リナ（１３）、アメリア、ゼル、ミリーナ

　

　

爆風弾（ブラム・ガッシュ）
映像	矢は無数のカマイタチとなって、捕えたものを、跡形もなく切り刻む。
凝縮した風を、矢として解き放つ。目標に当たると同時に破裂して、凶悪なまでの殺傷能力を発揮する。
＜備考＞　目標物に対してのみしかその効果を発揮しないが、当たるところに当たりさえすれば、レンガ壁すら砕く威力を持っている。
使用された回数		２回
主な使用者		リナのみ

　

　

轟風弾（ウィンド・ブリッド）
映像	ばうっ！　爆音にも似た音をたてて、風がはじけた。
風の衝撃波をいくつも放つ、いわゆる「炎の矢」の風バージョン。
＜備考＞射程はやや短めだが、なにしろ風だけあって、目でその動きを追う、ということができないため、必然的に回避は難しくなっている。殺傷能力もやや乏しいが、当たるところに当たれば、人間を気絶させる程度のことはできる。
使用された回数		４回
主な使用者		ナーガ（２）、ラグド大臣、銀髪

　

　

空断壁（エア・ヴァルム）
術者の前方に風の壁を作り出し、攻撃を弾き散らす。前方からの攻撃にしか効果がないが、その分詠唱時間が短くてすむ。
使用された回数	１回
主な使用者	リナのみ

　

　

風裂球（エアロ・ボム）
術者の放った圧縮空気を任意の場所ではじけさせる術。
＜備考＞　同系列の「爆風弾」より威力は弱く、直撃してもパンチをくらった程度のダメージですむが、相手の放った小技を吹き散らす役には十分―というより、もともとそれが目的で開発された初級の術。
使用された回数	１回
主な使用者	誘拐犯の兄弟

　

　

風波礫圧破（ディミルアーウィン）
超高圧の空気の塊を爆裂させる術で、その威力はまさに小さな台風。立っている人などあっさり吹っ飛ばし、つくりの甘い小屋くらいなら倒壊させる力を持つ。当然、まわりの人間も巻き込まれる。
使用された回数	１１回
主な使用者	リナ（７）、ナーガ（１）、ゴラス（３）

　

　

魔風斬（ディム・クロー）
映像	枯れ葉の中で使うと……
「魔風」に少しアレンジを加え、通常水平方向に吹くはずの風を、術者を中心に真上に吹くようにしたもの。
使用された回数		１回
主な使用者		グレナスのみ

　

　

風魔咆裂弾（ボム・ディ・ウィン）
風の力を爆発的に解放し、あたりをみんな薙ぎ散らす、無差別広範囲型の攻撃呪文。
＜備考＞風の力を一気に炸裂させるこの術には、一抱えもある巨大な丸太ですら持ちこたえられないほど。「地霊咆雷陣」とぶつかると、妙な相互干渉を引き起こし、その場にいる者全員に、かなりキツいダメージを与える。
使用された回数	２１回
主な使用者	リナ（３）、ナーガ（１８）

　

　

雷花滅撃吼（ラザ・クロウヴァ）
映像	小さな無数の光の粒が、ブリザードのように相手に向かって吹き付ける。
命中した相手の精神と肉体の両方にダメージを与える術。余程の体術を身につけていない限り、かわすのは不可能である。
使用された回数		１回
主な使用者		ミリーナのみ

　

　

雷撃破（ディグ・ヴォルト）
一条の雷を放ち、単体の目標を攻撃する術。「雷撃」の強化版で、殺傷能力も高い。
使用された回数	７回
主な使用者	リナ（４）、ファラ（１）、サミー

　

　

雷撃（モノ・ヴォルト）
雷撃系の初級呪文で、触ったものに電流を流す術。
＜備考＞　体術の苦手な魔道士うちでは、あまり人気がない術だが、友好を装って近づくなどして使用すると効果的。気絶（マヒ？）させる程度の力はある。
使用された回数	７回
主な使用者	リナ（５）、ブーレイの弟子、アリア

　

　

　

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