スレイヤーズ一言コラム

 

現在の戦力分析

 簡単に、現在の戦力分析をすると、次のようになる。

 7つに分かたれた赤眼の魔王

1/7→氷づけ(レイ=マイナス=シャブラニグドゥ?)

2/7→滅びる(レゾ=シャブラニグドゥ、ルーク=シャブラニグドゥ)

で、残る魔王は4/7。今も人の中に封印されている。

 神の側は、赤の竜神は滅びたものの、それの4つの分身がいる。あの一つである水竜王は滅びたものの、他の3竜王は健在。

 よって、神は3/4。

 戦力比は、神:魔王=21:16(20)となる。

 ( )は、氷漬けになっている「北の魔王」を戦力に含めた時の数値であるが、こうしてみると、両戦力が、ほぼ拮抗していることがわかる。こうなると、決め手となるのは知略や駆け引き、そしてその他部下達の戦力、ということになるだろう。

 しかし、魔王の生み出した「五人の腹心」は、魔竜王、冥王が滅びて今は3人しかおらず、しかもそのうち一人―覇王は現在ダメージを受け弱体化している。お世辞にも有利とは言えない状況で、しかも、まとめ役であり、一際陰謀・知略に長けた冥王を失ったことは痛手だろう。その下の純魔族も、人間などよりはかなり強力だが、数は少ないし、あまり統率もとれていない。加えて、人間の中にも赤の竜神の騎士やリナ=インバースなどのように強力なのがおり、竜やエルフも魔族への対抗手段を備えてきている。神封じの結界も失われ、魔族としては、迂闊に動けない状況だろう。……でも、あんまりのんびりしていると、L様からの雷が怖ろしい。中間管理職はつらいよ、といったところだろうか。

 

 

戦力の集中

 これまでに3度、封印された赤眼の魔王が復活しているが、それはいずれも、リナ達の住んでいる地域―神封じの結界内でのことである。これはいささか、偏りすぎてはいないだろうか。アニメ「Try」では、神封じの結界のせいで、リナ達の住んでいる地域だけ、異様に魔法が発達し、他の地域では魔法は珍しいもののようだったが、それと何か関係があるのだろうか。かけらが、異様にそこに転生しやすくなるのだろうか。それとも、他の地域では、魔道をあまり学べないため、かけらを持つ者が魔法を行使する確率が低くなり、そのため(かどうか)、魔王が復活しにくくなっているのが。…疑問である。

 

 

魔族の気配

 リナは、これまで何度も高位魔族と対峙しているが、「覇王」と対峙した時に、一番プレッシャーを受けているように見えた。赤眼の魔王や冥王の方が強いだろうに、なぜだろうか。

 「相手の強さがわかるのも実力のうち」ということで、数多くの魔族と相対してきたリナが、より敏感になったということだろうか。それとも、魔族の側がプレッシャーを与えないようにしていたのだろうか。…冥王やゼロスあたりは、「趣味」でわざと自分の威圧感を抑えたりしていただろうし……魔王はどうだろうか。レゾの時は、まだ残っていた人間の部分がその威圧感を抑えたのか、「遊び相手」にプレッシャーを与えないようにしていたのか……。ルークの時も、おそらく似たような理由だろう…とも思うのだが、自分の正体を隠すためには、威圧感を出した方がいいように思われるので、ちょっと不思議である。あの「世界」を造り出した影響が妙なふうに及び、威圧感を感じなくさせてるのかもしれないが。

 そういえば、竜やエルフは、レゾ=シャブラニグドゥの出現には、遠くからでもすぐに気付いたようなのに、ルーク=シャブラニグドゥの出現には気付かなかったようだった。これも、あの「世界」のせいだろうか。

 

 

おみやげの魔力剣

 リナが現在使っているショート・ソードには、リナ作の「宝石の護符」が組み込まれているようだが、それほど強力なものでもなさそうで(魔族には通用しないだろう)、そこらへんのアジックアイテムショップでも買える程度のもののようである。だが、リナはこれまでに幾度となく遺跡探検や盗賊いじめで「おたから」を得ており、その中には何度か魔力剣があったはず。実際、リナは、「以前、無銘の魔力剣を手に入れて、郷里の姉ちゃんのおみやげに持って帰った」と言っている。なぜ自分で使わなかったのだろうか。

 その頃は、魔族とことを構えることもなく、あまり魔力剣の必要性を感じなかった、というのはあるだろう。剣を調査・研究した後は、売ってしまって研究費の足しにした方がいいと思ったのかもしれない。あるいは、魔力剣といってもロング・ソードやバスタード・ソードとかで、リナ向きではなかったのかもしれない。

 それにしても、ただでさえ無敵の「郷里の姉ちゃん」に、魔力剣など渡してしまってよかったのだろうか……?

 

 

ザナッファーの瘴気

 かつて、光の剣の戦士が魔獣ザナッファーを倒した時、その躯は無限の瘴気を放ち続けたというが、リナがザナッファーを倒した時は、そんなことはなかった。これは、なぜだろうか。

 光の剣の戦士は、恐らく剣で切り裂く、という形でザナッファーを倒したのだろうが、リナは、火炎球で体内を焼き尽くすことでザナッファーを倒したので、その時瘴気を生じさせる原因の部分も焼き尽くしてしまった……とも考えられる。あるいは、ザナッファーによる被害がまだそれほど出ていなかったからか、それとも戦いの舞台となった場所―レティディウス公国の遺跡に何かあるのか。

 なんとなく、倒し方の違い、という気がするのだが……。

 ところで、光の剣の戦士は、瘴気を浄化するため、竜族から神聖樹の苗を譲り受けたという話だが…ひょっとすると、ガウリイのご先祖様とミルガズィアさんは知り合いだったのだろうか?その割に、ミルガズィアさん、ガウリイ(=光の剣の戦士)を見ても何も言わなかったけど……。

 

 

あのとき、あの術

 後になって初期の「スレイヤーズ」を読み返すと、「あの時あの術を使っていればよかったのでは…?」という場面がしばしばある。

 例えば、本編2巻では、「不死の契約」を結んだハルシフォムを倒す方法として、「より高位の魔族による干渉」が挙げられていたが、「町中で竜破斬は使えない」という理由により却下された。…でも、それなら、「覇王雷撃陣」や「冥王降魔陣」などでもよかったのでは…という気がする。多分この時はまだ、五人の腹心や、その力を借りた呪文の設定がまだできてなかったのではないか……と思うが。これらの術が使えていたら、盛り上がりには欠けるけれど、話は随分と楽進んだに違いない。

 また、SP1巻「エルシアの城」でも、何日もかけて城中にはびこったアンデッド達を駆除した、という記述があるが……ナーガの「浄化結界」を使えば一瞬で片づいたのではないかと思う。なぜそれをしなかったのか?まあ、まだ設定ができてなかった……と言ってしまえばそれまでなのだが、「ナーガのことだからそのことを自分でもすっかり忘れていた」とか、「ちょっとずつ駆除した方が、日当もらえるから」という理由も十分考えられると思う。

 

 

呪文と痛み

 痛みは呪文を唱える際の精神集中にはかなり邪魔、とある。痛みを核に術を唱えるという手もあるが、切ったはったをやりながらそれは無理、とリナは言っている。つまり、ある程度以上のダメージを受けると、強力な術は使えなくなる……とみていい。

 だが、リナは、4巻のカンヅェルとの戦いで、なぶり殺しにされかけて全身死にそうに痛い中、竜破斬を使っている。その時はガウリイがカンヅェルと戦っていたから、リナは激しい動作をする必要はなかったとはいえ、竜破斬クラスの呪文となれば、身振りが必要になってくるはず。痛みを核にして集中……といっても、ちょっと体の一部を動かしただけで、気が遠くなるほど痛い…という中、そんなことが可能なのだろうか?……う〜む。

 

 

赤法師の赤い服

 赤法師レゾは、僧侶らしからぬその赤いローブが特徴だった。だがなぜ、そんな色のローブを着用していたのだろうか。レゾは盲目で、だから色も分からない…はず。だから趣味で着ている、という線は薄くなるような気がする。しかし、普通に寺院もしくは魔道士協会で白魔術―そしてそれ以外の魔道を学んでいたら、普通の僧侶の服を着ていそうなものだ。地方の風習か、それともレゾが魔道を学んだ寺院がちょっと変わっていて、そこでは「赤の竜神の色」である「赤」を着用するのが普通だったとか。それともレゾの家の家風だったのか。あるいは、誰かが面白半分に勧めたのか。

 レゾは、自分の服装が僧侶としては珍しいものであることに気付いているのだろうか。もし、気付いていて、それでもなお赤いローブを着用しているとすれば……何か特別な思い入れでもあるのだろうか。それとも、自分の目が開いた時、自分の二つ名となった色を早く目にしたいと思ったからか。

 ……レゾには、今も謎が多い。例えば、レゾはゼルガディスの何代も前の祖先にあたるはずなのに、なぜ若い姿のまま元気でいられるのか。…ひょっとして、魔族と不死の契約でも結んでいたのだろうか?……疑問は尽きない。

 

 

ふと気付いたこと

 ここでは、ふと気付いたことをざっと挙げてみる。

(例:「聞くけど…」という問いかけで反論・問いつめをすることが多い。また、「ぱたぱたと手を振り」「しばし沈黙し」といった動作・表記もよく見受けられる。)

 

 

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