ロスト・ユニバース
キャラクター

 

 

ケイン=ブルーリバー

職業

トラブル・コントラクター(厄介事下請け人)

容姿

身長およそ185cm。(1巻では180cm
ブラウンの髪に、整った顔立ち。
それだけなら「わりといい男」といえるが、真っ黒いマントを身につけているせいで、せっかくの容姿も台無しに。

装備

サイ・ブレード(趣味で愛用)

黒いマント(クローゼットに予備が18:2巻)

就寝時はしましま模様のパジャマを着用

アイテム

腕時計に仕込まれた通信機

カセットテープ(タバコの箱にカムフラージュ)

小型カメラ(ライターにカムフラージュ)

小型カメラ
(手の平にのる程度の大きさ。普通のビデオカメラをキャナルが改造したもので、ソードブレイカーへの映像通信ができるようになっている。)

#このような怪しい道具がケインは好きらしい。

特技

  • 操艦は神業。
  • 刃物のことならお任せ。ナイフ投げもやる。
    切り裂きジャックは心の師匠

趣味

マント、刃物、怪しいアイテム

好きなもの

ブラックの、灼けるように熱いコーヒーが好み

ぬるめの湯にゆっくり入りながら冷たいコーラを飲むのが好き。(キャナル曰く、「じじむさい」)

嫌いなもの

雨(マントが濡れるから)

弱点

ハッキングなどの知識に疎い。
また、マントと短気な性格故にトラブルメーカーで、尾行は無理。

 一言で言えば、マントが怪しい刃物マニアのナイス・ガイ(ミリィ談)。マントが大好きで、殆ど体の一部と化している。マントを着ていないのは、寝る時とお風呂に入る時ぐらい。マントが変だという自覚は全くなく、悪口を言われると怒る。
 口より先に手や足が出るタイプで、気が短い。
 しかし、趣味は変だが腕は立つ。ーとはいえ、少し前に大きな関わりのあった会社(ラグルド社)の名を忘れているあたり、ガウリイと通じるものがある。
 なお、大のお祖母ちゃん子で、アニメでは「ばあちゃんが…」と口癖のように言っていた。

子供時代

 昔から家族の中で、どこか浮いていた。成績の面でできのいい兄と始終比べられて、色々と口やかましく言われていたらしい。そんなケインが唯一懐いていたのが祖母のアリス(アリシア)で、「マリア=ブルーリバー」が偽名だと知っていたのもケインだけ。
 なお、アニメを見ると、ケインは子供の頃からマントを愛用していたらしい。

 

キャナル=ヴォルフィード

職業

「ソードブレイカー」の主制御システム。
コンピューターとしての役割も果たすが、むしろ「意思」と言った方がよりニュアンスは近い。

容姿

見た目は167といったところ。
長くつややかな銀色の髪と、愛らしい顔立ち。
ファンタジー物語に出てくる巫女のような衣装がまず目を惹く。―複雑な紋様の入ったマントとローブ、そして様々な装飾品。

#コックピット内に限り、キャナルはこの姿の立体映像を持つ。

装備

「遺失宇宙船達―ソードブレイカー」参照

特技

交渉(脅迫ともいう)、イカサマ

趣味

特許庁のデータバンクにハッキングする

ネットの怪しげなオカルト情報を覗く
(そのサイトには開設当初から注目し、その類の記事は全て記録してあるらしい)

好きなもの

かっこいいデザインの兵器。
よく「デザインがかっこいいから」と、実用性を考えず、勝手にケインの口座から新型兵器を買ったりしている。

弱点

計算外の出来事

コントロール・パネル
(コックピットに飲み物を持ち込まれるのを嫌う)

 ソードブレイカーの意思と言える存在。コンピューターなのに、多少性格がヒネクれているのは、アリシアの影響か、それとも開発者の影響か。専用の裏口座を持っており、多額の預金がある。(半分はアリシアの遺産)―が、それがケイン達の利益として還元されることは、まず滅多にない。

 おかしなところで凝り性らしく、妙に演技やポーズに凝るところがある。待つ時は、雰囲気作りということで、モダン・クラシック調の椅子に腰掛け、ティーカップをかたむける。そして、どこかのコンピューターにハッキングする時には、右手に文庫本を持ったモード。……他の遺失宇宙船達も、このような趣味があるのだろうか。

 

ミレニアム=フェリア=ノクターン

職業

トラブルコントラクター(ケイン)の助手
その前は、ロールーン探偵社に勤めていたが、あまりにも不似合いなため、キャナルにまでそのことを忘れ去られていた。

容姿

年の頃はケインと変わらない。赤のジャケットと、肩までかかる金髪とのコントラストが鮮やか。

装備

麻痺銃(護身用)、ヘアピン、パソコン

特技

  • 狙撃(人間業ではない…)
  • ヘアピンで鍵開け
  • 裏社会に関する知識
  • ハッキング(大企業のコンピューター相手でも可能。ただし、痕跡は残してしまう。)

趣味

料理、磯釣り、ネットの怪しい伝言欄を見る

好きなもの

チョコレート

 作中、一番の常識人ではないかと思われる人物。しかし、色々と妙な特技を持っており、特に射撃に関しては神業。砲手席に座ると性格が変わり、肝が据わってくる…ように見える。

 コックピットによく飲み物を持ち込み、キャナルの抗議を受けているが、本人は一向に気にした様子がない。ちなみに、これまで紅茶10回、コーヒー2回こぼしている。ある意味、キャナルの天敵。

 また、様々な調理器具を粉砕しながら料理を作るのだが、どういうわけか、そのことごとくが極上の味で、並のレストランでは太刀打ちできない。ただ、ソードブレイカーへの損害は、直接自分への給料として反映されるため、存分に腕を奮える機会はあまりない。
実はケインの遠い親戚。

ミリィ、これまでの料理実績

  • ハンバーグ(犠牲:計量カップが溶解)
  • グラタン(犠牲:フライパンに穴があいた)
  • ピザ(犠牲:圧力鍋が爆発。本人は装甲服を着ていたため無事)
  • 十数種類に及ぶ豪華な料理
    (犠牲:防爆仕様にした複数のキッチンを爆砕)

 

レイル=フレイマー

職業

星間警察の若き警部
M207A「青の聖騎士(ブルーパラディン)」艦長

容姿

年はケインより少し上で、さらりと伸ばした黒い髪に、甘いマスクのハンサム。モデルといっても通用しそうなタイプ。

好きなもの

女性
#ただし、キャナルは苦手なタイプらしい。

 星間警察の若き警部で、ケインとは典型的な腐れ縁。エリートコースを歩んでいるが、実は不良警官。軽い気持ちでナイトメアに内通していたりする。しかし、なぜか憎めない性格。
 なお、原作とアニメでは、容姿も性格も大幅に異なり、アニメでは存在感と好感度が上昇。それに影響を受けた原作でもクライマックスで活躍できることになった。最もアニメの恩恵を受けたキャラといえる。ちなみに、原作ではタバコを嗜んでいるという描写があるが、アニメではそのような様子は見受けられない。

 

アルバート=ヴァン=スターゲイザー

職業

銀河系最大規模の犯罪結社「ナイトメア」の総帥。
表向きはゲイザー・コンツェルン会長

容姿

逆立つ白髪は銀色の炎。やや痩せ気味の、鷹を思わせる面差し。紫がかった黒い瞳。
真っ黒いマントが全身を覆い、まさに、中世の魔道士さながらの姿。

装備

サイ・ブレード

 1巻によれば、企業体ゲイザー・コンツェルン創始者の息子。だが、その後彼の父親は惑星環境改造学の学者であったことが明かされている。ゲイザー・コンツェルン創始者は彼の母親なのか、それとも父親が後に転職したのか。あるいは、遺失宇宙船の影響を受けた彼が、戸籍等を操作してゲイザー・コンツェルン創始者の養子になったか。アリシアと「引き裂かれた」ことを考えると、並々ならぬ事情がありそうである。

金髪の男

逆立つ髪は黄金の炎。やや痩せ気味の、鷹を思わせる鋭い面差し。かなりのハンサムではあるが、紫がかった瞳には、得体の知れない光が奥に眠っている。
そして、全身を覆う真っ黒い服。ゆったりとしたスゥエット・スーツのような、動きやすい服装。

 

 

キャラクターの違い

名前

原作

アニメ

ケイン

男版リナ=インバース

人間の脳みそを与えられたガウリイ

キャナル

(リナの影響を受けたシルフィール+ルナ)÷2

おとなしいリナ

ミリィ

唯一の常識人?

口癖が「正義」から「宇宙一」に変わり、一般常識を身につけたアメリア

レイル

勘違いしたハードボイルド

憎めない三枚目

金髪の男

本人

クローン

 

 

ショートコラム(!ネタバレあり!)

ケインのマントは親ゆずり!?

 ケインは趣味でマントを愛用している。アニメの回想や昔の写真からすると、これは幼い頃からのもの。
 「こういうものを売っているところは少ない」とケインが言っていたことがあったが、そのような入手困難なものを幼い頃から身につけることができたということは、周囲にマントを着用する人物がいて例外的に入手が容易だったからか、本人が強く希望したからかーそれなりの理由があると思われる。

 前者であれば、昔ケインの身近にマントを着用する人物がいたということになる。それがケインの住んでいた惑星レベルでのことか、それともケインの親族に限ったことかはわからないが。ただ、ケインの両親は普通の常識人であり、ケインは兄弟の中でも浮いた存在だったーというような描写があるので、ケインの親兄弟がマントを着用していたとは考えにくい。惑星レベルでマントが流行っていたのなら別だが、そうでないのなら、ケインの身近でマントを身につけていたのは祖母のアリシアぐらいのものではないか、と考えられる。

 また、後者であるなら誰かマントを着た人物(架空の人物かもしれない)に憧れた、というのが自然だろう。そして、その候補として最も有力なのが、アリシアである。ナーガが母の形見の服を着ているように、大のお祖母ちゃん子のケインが、アリシアに憧れてマントを着ているというのは十分に考えられる。

 いずれにせよ、両者に共通して浮かび上がってくるのは祖母のアリシアである。ケインのマントはアリシアの影響によるもの、という説が最も有力だろう。

 しかし、そうするとアリシアとマントは一体どうして結びついたのだろうか。アルバート=ヴァン=スターゲイザーがマントを着用していることを考えると、たまたまそういう趣味だったというわけではなさそうだ。そこにも他者の影響が窺える。
 もともとスターゲイザーがそういう趣味の持ち主で、アリシアは彼を偲んでマントを着ていたーとも考えられるが、二人が共にいることができたのは、まだ幼い頃のこと。そして、先に述べたように、幼いスターゲイザーがマントを着用するのは難しい。
 両親がそういう趣味だったという可能性もあるが、学者ならばまだしも、大企業の創始者がマントを着て喜んでいたのでは、何かとさわりがあるのではなかろうか。
(スターゲイザーは…公の場では着ないようにしていたのかもしれないし、「ナイトメア」総帥となってからは、誰もマントにつっこめはしないだろうから、着ていても問題ないのかもしれないが)

 そこで、より高い可能性として思い浮かぶのは、遺失宇宙船である。キャナルは「巫女のような姿」をしており、その姿は遺失宇宙船の開発者の中からとったもの。つまり、開発者達は、皆そのようなファッションセンスを持っていたと考えられる。
 アルバート=ヴァン=スターゲイザーのマントは、恐らくダークスターの影響によるもの。アリシアのマントもキャナルによるもの。兄妹の仲を裂いた遺失宇宙船が、マントによって二人を結びつけていると考えると、妙な縁を感じる。

#これでミリィもマントを着ていたらもっとよかったのだが…。

スターゲイザーの商才

 スターゲイザーの項でも少々述べたが、彼はゲイザー・コンツェルン創始者の息子―ということになっている。いかに遺失宇宙船の力を借りたとはいえ、一代で銀河屈指の犯罪組織―大企業を築き上げるのは難しいだろうから、それなりの下地があったのは頷ける。勿論、有能でもあったのだろうが。
 ここで気になるのは、その有能さが誰の影響によるものか、ということだ。それはキャナルの交渉上手が誰に由来するものか、ということにもつながる。

 一つは、純粋にスターゲイザー兄妹が商才を持っていた、という説。「ヘカトンケイル」考案などから、スターゲイザー自身が遺失宇宙船の影響を離れたところでも有能であったことは事実であるし、ゲイザーコンツェルン創始者がスターゲイザーの実の親とするならば、よりその可能性は増す。この場合、キャナルの商才はアリシアから学んだ、という説が有力になる。

 そしてもう一つは、遺失宇宙船達はもともと商才豊かだったという説。対ダークスター用に生み出されたキャナルが商売上手である必要は全くないのではないかとも思うが、キャナルには、それ以外にも無意味にポーズにこだわる癖などもあるし、妙なところで開発者の個性が出ていたとしても不思議はない。この場合は逆に、スターゲイザー兄妹は遺失宇宙船達から商売のしかたを学んだということになるだろう。
#もっとも、キャナルはともかく、ダークスターがスターゲイザーに商売のコツを伝授している様を想像すると、かなり笑えるが。

 もちろん、この二つのうちどちらかというわけではなく、両方とも正解である可能性もある。しかし、それを知る術はもはやないのが残念だ。スターゲイザー兄妹の話が、外伝として出版されないかと願ってしまう次第である。

 

 

 

2007.1.3

 

 

 

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