金子正子

 

(ニギリ)

「私がにぎるわよ」

(当たり)「うーん。当たりか。アンタが黒番ね」

(はずれ)「はずれ。私が黒番ね」

 

(対局前)

「ちょっとウデを慣らしにきたわ」

 

「…そうね。囲碁部の大会も近いし。

 しっかり鍛えさせてもらうわよ」

 

ランク7「なんだ、自信があるんだ。ならさっさと打ちましょ」

なんだかトゲがあるなあ……。

 

ランク7「さっ、はじめましょ」

 

(最初の一手)

「バレーもね、最初のサーブが大事なのよ」

 

(通常)

「ここはこんなところかしら?」

 

「フーン。そうねえ。ここかな?」

 

「バレーでいうとレシーブかな?」

 

(石三つ以上取る)

「取らせてもらったわよ」

うぐっ……こいつには取られたくない……。

 

(石取られる)

「うーん。ずいぶん取られたみたいね」

(大石)「う〜ん。久しぶりだから調子でないな」

 

(攻撃)

「アタック」

 

(防御?)

「ブロック」

なんとなく笑ってしまった。

 

(攻め合い)

「激しいラリーってとこかしら?」

 

(最善の一手)

「アナタに私のスパイクが受けきれるかしら?」

(波と岩)

「そーーーーれ!」

「イヨッ」…という拍子木の音に聞こえる……。

笑いを通り越して硬直してしまったよ。

 

(終局確認)

「そろそろ終局じゃない?」

 

(主人公が終局確認)

YES「これで終局か」

NO「まだよ。ふざけないで!」

いや、別にふざけてるわけじゃあ……。

 

(主人公勝利)

「ありがとうございました。またお願いするわ」

 

「フーン、そうねェ、アンタなかなか強いわね」

 

(中押し勝ち)

「………」

「なーんだ、強いなら強いって最初に言ってよね」

 

「んーなんていうか、マケマシタって言いたくない相手っているのよね…」

「なんていうわけにもいかないか…負けました」

……ひょっとして、誰にも「マケマシタ」って言いたくないってこと?

 

 

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