一言コラム
強さランキング |
HUNTER×HUNTERには主要登場人物に限ってもかなりの人数が登場するが、彼等はどのぐらい強いのだろうか。また、その中でゴン達はどの程度の位置にあるのだろうか。それをここで考えてみたい。
ここで強さの指標として最もわかりやすいのは「円」だろう。
「円」とは自分を中心にオーラを半径2m以上広げ、1分以上維持する技術で、これをどの程度の範囲にまで広げられるかで、能力者の力量を量ることができる。
ゼノ
→本気を出せば300mカイト
→半径45m程(体調と精神状態で2〜3m増減)ノブナガ
→半径4m(太刀の間合い)キルア
→57cm(最も得意な幅)。「円」を使えない。 正確な範囲が判明しているのはこの五人。
達人の「円」可能範囲は半径
このことから、円可能範囲は
王>護衛軍>ゾルディック>カイト>幻影旅団>キルア
であることがわかる。
また、オーラ量に関しては、それなりの実力者と戦おうと思ったら最低30分は「堅」を維持するだけのものが必要であるとビスケが語っている。
これは平常時に「練」を楽に3時間こなすのと同じだけのオーラを必要とし、オーラ総量がこれが可能なレベルに達したら、大体プロ中堅クラスということになるらしい。ゴンはこれをやっとこなせるレベルだが、これに対し、ナックルはまだまだ余裕の様子。
ちなみにこの時のゴンのオーラの潜在オーラ量は約
このことから、ナックルとゴンの力量にかなりの開きがあることがわかる。
では次に、実際の戦闘からそれぞれの強さを推し量ってみたい。
暗殺技術などから考えて、キルアはゴンより強いだろう。
クラピカは、幻影旅団の一人ウボォーを倒しているので、この二人より強いかもしれない。クラピカのチェーンジェイルは幻影旅団にしか使えないが、それでも鎖で捕獲するまでの間、クラピカはウボォーとほぼ互角に戦いをやってみせたのだ。詳しい描写はされていないが、「流」や「堅」などのオーラの攻防力移動もスムーズに使いこなして戦ったのだろう。予言で、クラピカが旅団の半数と戦って勝利できることになっていたということも、この考えを補強する。
これで クラピカ>幻影旅団>キルア>ゴン
ということになる。
また、クロロはシルバ・ゼノとほぼ互角。この時クロロは能力を盗むために手加減をし、シルバ・ゼノも確実に仕留めるため二人でかかり優位に立った。一対一でクロロが本気を出したら……互角かクロロがやや上か。
ヒソカはそんなクロロと恐らく互角。
そうすると、
ヒソカ=クロロ=ゾルディック>クラピカ>幻影旅団>キルア>ゴン
ということになる。
また、ナックルは、「基本的な体術はカイトにもひけを取らない」とゴンが語っているが、この口ぶりやナックルの性格を考えると、ナックルよりもカイトの方が強いと思われる。
そして、ナックルの師匠であるモラウ・ノブはナックルより強いだろうが、そのさらに上にネテロ会長がいる。人間の中でも世界トップレベルの実力者。しかし本人によれば、その力は全盛期の半分で、現在はモラウ・ノブとあまり変わらないらしい。もっとも、モラウ・ノブから見れば、ネテロはまだまだ二人より強いらしいが。
ここらへんは、ネテロ>モラウ・ノブ≧カイト>ナックルといったところだろう。
実際の戦闘で考えるなら、キメラアントとの戦いも参考になる。
これらを総合すると、
護衛軍>ネテロ>モラウ≧幻影旅団≧師団長≧キルア>ゴン>兵隊長
ということになるだろうか。
これまでの結果をまとめてみよう。
【円可能範囲】
王>護衛軍>ゾルディック>カイト>幻影旅団>キルア
【戦闘技術】
ネテロ>モラウ・ノブ≧カイト>ナックル
[幻影旅団・クラピカ参照]
ヒソカ=クロロ=ゾルディック>クラピカ>幻影旅団>キルア>ゴン
[キメラアント参照]
王>護衛軍>師団長>兵隊長
護衛軍>ネテロ>モラウ≧幻影旅団>師団長≧キルア>ゴン>兵隊長
これらのことを踏まえると、
王
>護衛軍>ネテロ>ヒソカ=クロロ=ゾルディックということになるだろうか。
もちろん、念の相性などによって勝敗は大きく左右されるから、一概にこれで戦いの行方を判断することはできないが、恐らくこんなところだろう。
幻影旅団が意外と下位にいるのは、ノブナガの「円」を基準にしたせいもあるから、ノブナガだけたまたま「円」が苦手なのだとしたら、もう少し上に来る可能性もある。
もっとも、幻影旅団からヒソカぐらいまでは、ほとんど団子状態で、わずかなことで勝敗が左右される可能性も大きく、ここらへんの順位にあまり意味はないような気もするが……。
クラピカ、5本目の鎖 |
クラピカは右手の指に、それぞれ能力の異なる鎖を一本ずつ身につけている。しかし、今のところその能力が明かされているのは4本のみ。そこで、残り一本はどのような能力を持つ鎖なのか考えてみたい。
現在判明しているクラピカの鎖は
【癒す親指の鎖(ホーリーチェーン)】
【束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)】
【導く薬指の鎖(ダウジングチェーン)】
【律する小指の鎖(ジャッジメントチェーン)】
の四つで、そのうち旅団用の鎖は「チェーンジェイル、ジャッジメントチェーン」の二つであることがクラピカの口から明らかにされている。残りの1本は、旅団用の鎖ではないらしい。
それでは、これ以外に、どんな用途が考えられるだろうか。
旅団以外への攻撃か、防御か、それとも戦闘以外の用途か。
一つずつ検証してみよう。
まず、「旅団以外への攻撃」説について。
これについては、「ダウジングチェーン」で対処している場面が時折見られるが、強敵と会った時、これでは少々心許ない。シャルナークが言っていたような、「捕らえた瞬間眠らせたり麻痺させたりする鎖」を具現化している可能性はある。
とはいえ、「チェーンジェイルは旅団にしか使えない」ということが発覚するのをたいそう気にかけていたクラピカだから、旅団以外の敵に対しては、本当にダウジングチェーンしかないのかもしれない。
次に「防御」説について。
これまで戦闘中の用途として挙げたのが「攻撃」だったので、「防御」に使う場合について考えてみたい。
DQで防御呪文といえば、スカラ(守備力上昇)、フバーハ(炎・吹雪軽減)、マジックバリア(呪文軽減)、マホカンタ(呪文反射)などが挙げられる。
ただ、注意しなければならないのは、クラピカはウボォーとの戦いで人差し指の鎖を使っていない、ということである。
スカラやバイキルトのような効力を持つ鎖なら、進んで使用しているはず。では、あの戦いで使う必要のなかった鎖を考えると、どのようなものになるか。
フバーハやマホトラなどが考えられるだろう。
フバーハをクラピカに応用すれば、熱や音などの形のない攻撃から身を守る能力、ということになろうか。
マホトラはオーラ吸収。鎖の先端を刺せば吸収できる。ただし一度に吸収できる量は多くないから、ハンター×ハンターでは使いにくいかもしれない。
となると、使えそうなのは熱・音波等遮断の能力ぐらいだろうか。活用機会は多くはなさそうだが……。
最後に「戦闘以外の用途」説について。
かつてクラピカは、「一人で戦い抜ける力が欲しい」と言った。
一人で戦う時、最も注意しなければならないのは、敵の不意打ちや、睡眠・麻痺など行動不能状態に置かれることである。仲間がいれば、片方が行動不能状態に陥っても他がなんとかしてくれるが、一人ではそうはいかない。
そこで、いざという時のため、危機回避の能力を人差し指の鎖に設定しているのではないかと考えられるのだ。
単に危機の接近を知らせるというだけならダウジングチェーンで十分なので、睡眠・麻痺などの行動不能状態に陥ったり、敵に操作されてしまった時などに、自動的に発動してこれを解除する能力。
つまり、一種の除念である。「自分にしか使えない」「自身が危機にある時しか使えない」といった制約があるかもしれない。
もちろん、こうした制限のない、普通の除念能力を使用している可能性もあるが。
他にも、解毒やシャルナークのオートモードのような能力などが考えられるが、上に挙げた能力と比べると、今ひとつ弱い。
こうして見てみると、除念能力を持った鎖というのが、一番可能性が高いのではないかと思う。
クラピカは「除念」という能力の存在に気づいていたし、この能力なら操作系や放出系といったクラピカと相性の悪い能力を併用する必要もない。
積極的に使うことは少ないかも知れないが、一人で戦うならば、あると非常に心強い能力だろう。もちろん、除念専門のアベンガネなどの能力に比べると、それなりに制限などはされるのだろうが。
クラピカは一人で五種類もの能力を使いこなす上、その能力の一つ一つが、どれも大変よく考えられている。未だ判明せぬ人差し指の鎖の能力も、登場すればきっとこちらを納得させ、唸らせてくれるようなものに違いない。
それが除念かどうかはわからないが、登場する日が楽しみだ。
クラピカの急成長 |
ゴンとキルアは稀に見る才能の持ち主で、師匠のウィングを怖れさせるほどの急成長を見せた。しかしクラピカは、それを上回る成長ぶりを示し、ヨークシンシティ編では幻影旅団の一人、ウボォーを倒せるほどの実力を身につけていた。
一方この頃ゴン達は、まだ「発」すら身につけていなかったし、オーラ総量も、幻影旅団相手に戦うには到底足りなかった。(クラピカはウボォーと互角の肉弾戦を繰り広げていたのだから、オーラ量もそれなりのものがあったはず)
この差は一体どこから来るのだろうか。
クラピカの方が修行時間が長かった、というわけではない。
ゴン達は念の基礎を身につけた後くじら島でのんんびり過ごしたり
(もちろん基礎修行は続けていたが)していたが、クラピカはクラピカでノストラード組に入るために毛髪を入手したりしなければならず、あまり修行に費やす時間はなかったはず。特に正式に雇われてからはそちらの仕事に時間を取られるため、卒業後修行できた時間はゴン達より少ないのではなかろうか。 また、念の基礎を身につけた時期にしても、クラピカの方が早い。
ウィングがゴン達に裏ハンター試験の合格を告げた時、クラピカは既に合格している、という報が天空闘技場の彼等のもとにまで届いていた。
もっともこれは、ゴンが修行を一ヶ月禁じられていたせいもあるだろうが。
ゴン達はクラピカと別れた後すぐ天空闘技場に向かい、ウィングと会っているので、差があるとすれば、この一ヶ月だけだろう。
しかし、先にも述べたように、基礎を身につけた後修行に費やせた時間は、クラピカの方が短い。
これらを考えあわせると、ヨークシンシティ編に入るまでに費やしたクラピカとゴン達の修行時間は、あまり変わらないのではないかと思える。
では、なぜ双方の実力にあれほどの差がついたのか。
修行時間の差ではないとすると、やはり師匠の差だろう。
ゴン達はウィングに念の基礎しか教わらなかった。
その後ももちろん纏・練を続けてはいたが、後にビスケと出会った後の上達速度を考えると、師のいない状態での修行というのはどうしても効率が悪くなるものなのだろう。「発」や、もしかすると「硬」「流」などの応用まで師匠に習っていたクラピカに比べ、不利は否めない。
しかし、こうしてみると、改めてクラピカの師匠の凄さを感じる。
なにしろ、念について全く知らなかったクラピカが、半年もたたないうちに幻影旅団と互角以上の力を身につけたのだ。勿論、クラピカの「旅団打倒」の念が強く、命をかけるという「制約と誓約」を自らに課していることも大きいのだろうが、それだけでは説明がつかない。
実はあの師匠、ビスケやモラウと同等以上の実力の持ち主なのでは……。
カルトの念能力とゾルディック家 |
カルトは念を習得し、幻影旅団に入団できるだけの力があるのに、なぜキルアは最近まで念の存在すら知らなかったのだろうか。
キルアより年上のイルミが念能力者なのは不思議なことではないし、ミルキ・キルアがまだゾルディック家から念を教わっていないのも別に奇異なことではない。
まずは体術・暗殺技術などの向上が大切と考えているのかもしれないし、人の生き方と密接に関わる念能力を会得させるのは、完全な操り人形としてからだと考えているのかもしれない。
だが、キルアよりカルトが念を使いこなしているのはなぜなのか。
もっとも、キルアはイルミのオーラについて、念の存在を知る前から「嫌な感じ」と表していたが、カルトについては言及していない。
ひょっとして、カルトが念を身につけたのは、キルアがゾルディック家を出た後なのではないだろうか。
詳細は不明だが、「兄さん」を取りもどすために念を身につけたのかも知れない。カルトの能力は、人を捜すこともできるようだから
だが、そうだとしても、いかにして念を身につけたのかという疑問は残る。
「幻影旅団に手を出すな」というのがシルバの言を考えると、カルトはゾルディック家の意向に逆らい自らの意思で動いている可能性が高い。だから、「幻影旅団に潜入して兄さんを取りもどす」ためにゾルディック家がカルトに念を教えるとは考えにくい。かといって、理由もなくカルトが念を教えてほしいと頼んだところで、「まだ早い」と一蹴されてしまうのではなかろうか。第一、ミルキなど念の存在すら知らないというのに、カルトが「念を教わりたい」などと言い出すのも妙だ。
では、どうしたのか。
念を身につける方法は、何も人に直接教わることばかりではない。レオリオのように、書物等からそれを会得することも可能だ。
ましてやゾルディック家のこと、独自の秘伝書のようなものが伝わっていたとしてもなんら不思議ではない。
念の使えないミルキの念系統がわかっている(操作系)のも、ゾルデイック家独特の判別法というのがあって、それを使ったのかも知れない。
これなら、一応の説明がつくと思う。
真相が明かされる日が早く来ることを望む。
2007.3.28