全体の感想

　最も時間を費やし、それ故に最も思い出深いのがこれである。

　剣士がフェンサー、弓使いが狩人にといくつか職業の名称が変わっているが、能力などは同じ。魔砲士という新しい職業も登場したが、魔法の効かない相手のことを考えると竜騎士の方が使いやすい。打撃のきかない相手は少なく、それも黒魔道士だけで撃退できるからだ。
　からくり士は少ないコストでなかなかの効果が期待できるが、味方もその影響を被るので設置場所には注意が必要。だからレベルもあまり上げない方がいい。攻撃範囲が広がりすぎて味方にかかっては困るからだ。しかしうまく使えば効果的で、「足の速いのに数匹逃げられる」という時に非常に役に立つ。特に出口付近の数が減ったところに設置するのがいい。

　そんなわけで、新職業としてはからくり士のみを考えていろいろと攻略の形を練ったわけだが、今回はとにかく難しかった。パーフェクトクリアまでの長い長い道のり。夢中になって、直接ゲーム画面に向かっていない時も、より有効な配置法ばかりを考え続けていた。本当に楽しい時間だった。

デルガンチュア遺跡

　この舞台は、見た目にはそれほど大きな特徴はない。だが私は飽きるほど長くここに滞在した。モンスターの群がとにかく強く、最も難易度の高い場所。
　かろうじてクリアできても、その時にはもうラマシュトにやられ虫の息。今回最大の難所は間違いなくWave27のラマシュトだ。他はさほど問題ではない。多少手こずることもあったが少し工夫すればすぐに次へ進むことができた。だが、ラマシュトだけはそうはいかなかった。打撃しか通用せず、とにかく足が速い。しかもＨＰも決して低くはない。生半可な戦力では通用しないのだ。それまで完璧を保っていても、この局面だけであっという間にクリスタルは全滅寸前に追いやられる。最大限の戦力をもって臨まなければならない。そして、それには大量のコインが必要だ。つまりここでは、ラマシュトまでにいかに多くのコインを稼げるかが勝敗の鍵を握っているのだ。

　それからは、紙に様々なパターンを記録しつつ、どの戦法が最もコインを多く稼げるかを少しずつ検討していく日々となった。後半のWaveの検討をしたい時に、一々また最初からせねばならないのが少し面倒ではあったが、それでも徐々に戦法が強化されていくのは嬉しかった。そしてついにラマシュトの難関をクリアできるようになると、あとは一直線。パーフェクトクリアを達成した。スコアは13518P。14位だった。

　今回はパーフェクトクリア即ち自己最高得点だったので、達成の時点で私は満足してしまったのだが、一位の人を見ると信じがたい点をたたき出している。一体どうすればあんな点が出せるのだろうか。配置人数を少々減らしたぐらいではあんな点は出せないし、第一あまり減らしてはラマシュトの猛攻を切り抜けられるはずがない。シーフによるコインのとりこぼしを減らしていったとしか考えられないが、それであんな点が出せるものか……そもそも一体どのような配置を……と疑問はつきない。上には上がいるものだ。

禁域ゼレイア

　デルガンチュア遺跡でモンスターについては十分に把握していたので、同じような手順で配置していったら簡単だった。たった一度で、しかも余裕をもってパーフェクトクリアを達成した。入り口すぐそばにシーフを置いてくと、大半の敵はそこで倒せるため取りこぼしも少なくていい。ここならば、やりようによってはもっともっとコインを稼げそうだったが、なにしろデルガンチュア遺跡で殆ど燃え尽きてしまっていたため、それで満足して退会してしまった。だが、面白かった。