嫌な奴

 

 

 先に断っておきますが、このページには、実のあることは何一つ書かれておりません(他のページはどうなのか、と言われると困りますが)。
 ファイル名を見た方はお気づきでしょうが、ニアの悪口を書き連ねているだけのページです。
 本来なら悪口など言わず、黙っているのが一番なのでしょうが、特に最近の展開(「宣言」のあたり)を見るにつれ、どうにもストレスがたまってきたので、ここに書く事にします。
 ニアが好きな方や、そうでない方も、たぶんここを読むのはあまり精神衛生上よくないと思いますので、危ないと思われたら、どうぞ
こちらからお戻り下さい。うっかり読んでしまって不愉快になっても、責任は負えませんのであしからず。
 自分もニアは大嫌いだ、最近の展開にはいらいらしている、という方は、そのまま下にお進み下さい。ただし、ある程度のネタばれも含みますので、その点にはご注意下さい。

 ニアの第一印象は、決して悪くはなかった。
 
Lよりもさらに無感情だという印象を受けたが、それはそれでいいと思えた。
 だが、途中からニアへの評価は急落し、今では顔を見ただけで虫酸が走る、というぐらい大嫌いになっている。
 その傲慢さ、幼稚さは、実に鼻持ちならない。

 まず、ニアへの評価が+から−に転じたのは、ニアが二代目L、つまり月と初めて通話した時だった。

「初めまして 二代目L
とニヤニヤ笑いながらの、まるでおちょくっているかのような態度。

 読者は二代目Lがキラだと知っているから、つい大目に見てしまいがちだが、この時点ではそう確信できるだけの情報を、まだニアは持っておらず、「日本警察の意向を言わせているだけの者」である可能性が高かった。
 警察庁長官に粧裕と、立て続けに誘拐され、大変な状況にある日本警察の代表―夜神局長あたりが、ニアにかようにおちょくられる様を想像すると、気の毒になってくる。

 ついでに言えば、SPKを創設した後、捜査官を派遣して、いきなりノートを寄越せと強硬な態度に出たのも、大きな減点材料である。
 協力しようなどという態度が微塵もない、実に傲慢な態度。
 そのくせ、後には「二代目
Lは捜査協力に消極的だから怪しい」などと言い出す始末である。自分を省みてからものを言え、と言いたくもなる。

 情報提供などに関しても、「ギブ アンド テイク」の原則はどこへやら、いつも一方的に情報を搾取しようとし、強く請求された時だけ、渋々情報を差し出す。こんな奴に、誰が進んで協力したいなどと思うだろうか。

 メロによる誘拐事件では、それなりの発言力は持っており、しかし結果的には日本警察同様何もできなかったにも拘わらず、失態はすべて他人にかぶせるというそのやり口。

 この、あまりに自分を棚に上げての非難が、ニアに対する嫌悪感をかきたてる。生き残ったSPKが、彼を受け入れ続けているのが実に不思議だ。

 また、突然死去したデイビット=ホープにかわってアメリカ大統領となった男が「キラを認め、追う事はしない」というのを聞いて、その弱腰を非難し、彼をウジ虫呼ばわりしたニア。
 名前はおろか顔すらも表には出さず、「私は怖いので出ません」とひたすら部屋に閉じこもっているニアにだけは、そんなことを言う資格はないだろう。

 

 ニアは、部下の命は皆駒としかみなしていないくせに、自分の保身には異常に気を配る。
 彼が第一印象の通り、無感情で、部下の命はもちろん、自分自身すら駒にするというのならまだよかった。しかし、他人の命を駒扱いする一方で、自分だけ保身に走るというのは、醜い卑怯者以外の何者でもない。

 部下の言葉にも耳を貸さず、合衆国大統領並の警備がついている高田に近づけだの、ピッキングして泥棒まがいのことをしろだの、一晩でノートの複製を作れだの、平気で無理難題を押しつける。

 自分以外の全ての人間を見下して、駒としか見ていないのだ。

 幼稚で傲慢なのは、月も同じだが、彼らはそれを自覚しており、また、その態度に見合うだけの中身を持っていた。
 だが、ニアには何もない。
 彼は推理力(といってもその殆どは勘だが)を除けば、本当に、幼稚で傲慢なだけだ。

 フィクションの登場人物を消せるデスノートがあったら、すぐにでもニアの名を書きたいところである。

 「捜査というのは決めつけてかかり、間違っていたら『ごめんなさい』でいい」などと言っているのを聞くと、嫌悪を通り越して、憎悪すら沸いてくる。
 その、誠意のかけらもこもっていない言葉を聞いて、誰が許せるというのか。

 結局のところ、彼はメロと同じで一番になりたいだけなのではないか。いや、自分が一番でなければ気がすまないと言った方がいいかもしれない。
 
Lに対しても秘かな対抗心を持っていたようなふしもある。Lを尊敬していたというのも、もちろん情に弱い日本警察のメンバーを信用させるための方便。
 彼がキラを捕まえようとするのは、自分より上にいる彼が気に入らない、ただそれだけ。
 いきなり二代目
Lを挑発したのも、自分を差しおいてLを名乗るのが気にくわない、ただそれだけ。
 彼は、決して自分以外の者を認めない。

 「削除」でニアがメロに相沢らの居場所を教えた(結果、彼らの命が危険にさらされても、もちろんニアは平気なのだろう)のは、二代目Lの居場所をつきとめるためなのに、メロがそれを「模木をSPKに送り込んだことへの礼」と受け取っているのを見たりすると、メロが哀れですらある。
 メロですら、彼にとってはただの駒。

 そこへ、今回のこの展開である。

 今さら「メロのおかげ」などと言われても白々しい(月が勝利宣言に際し、「高田さんのおかげ」「二人ならニアを越せる」と言うのを想像してみよう)だけで、不愉快ですらある。

 

 こんな奴が、キラを弾劾するというのか。
 キラ以上に幼稚で傲慢で独りよがりな卑怯者が。

 

 私が特定のキャラを嫌いになる場合、好きなキャラの妨害をする(もしくは足を引っぱる)からという時と、単純にそのキャラ自体が嫌いだという時の二つがあるが、ニアはその両方、特に後者の割合が大きい。ここまで嫌な奴も珍しい。

 私は月が気に入っているので、出来れば月には負けてほしくないと思っている。
 しかし、物語の展開上、そうした方が面白くなる場合もあるだろうし、それならば仕方がないとも思う。

 しかし、その相手がニアというのだけは、我慢ならない。

 Lならばよかった。

 いや、Lでなくとも、魅上の反逆や、一般人―松田あたりに足を引っぱられて、ということならばまだ納得できた。
 メロでも、納得はできなくとも我慢はできただろう。

 でも、ニアだけはだめだ。

 月が負ける所を見たくない、というより、ニアの勝ち誇った顔を見たくない。想像すると、不愉快でたまらないのだ。

 それとも、これは伏線なのだろうか。
 キラ亡き後、ニアがデスノートで独裁者になる、という。
 こういう奴なら、そうなっても不自然ではないと思えるから。

 だとしても、たとえ一時にしても、ニアが勝ち誇るのは不愉快極まる。その、人を見下した態度をキラによって打ち砕いて欲しい。今からでも遅くはない。今からでも……。

 

 

 

2006.4.16

 

 

 

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