ヨツバ幹部

page.37~page.52

 

 

《ヨツバ幹部の行動》

“尾々井、鷹橋、紙村、葉鳥、樹多、三堂、奈南川、火口。ここに挙げた8人は、大企業ヨツバグループで、将来は社長の椅子も狙えると言われている幹部の一人。ある日社長に呼び出され、キラの「殺人予告ビデオ」を見せられたことから、毎週末に開かれる「殺人会議」への参加を余儀なくされる。それは、ヨツバグループの更なる発展のために、キラに誰の殺人を依頼するか話し合う、という内容。会議の参加者のうち誰かがキラとのコネクションを持っている、という建前だが、実際は誰もが「会議の参加者にキラがいる」ことに気づいていた。会議では、殺人被害者の選定の他、キラを追う日本警察に圧力をかけてキラ捜査を中止させること、及び捜査を今なお続行しているLの殺害が決定された。そのため世界三大探偵のうち一人、エラルド=コイルにLの正体を暴くよう依頼するが、コイルはLと同一人物だったため、他の要因も重なって、逆に「殺人会議」の存在と参加者を探り当てられてしまう。その後はLの用意した罠に次々とひっかかり、最終的にはミサによって、「第三のキラ」の正体が暴かれる。そして、ほぼ同時期に、キラの悪事に付き合わされることに耐えきれなくなった面々―紙村、三堂、奈南川もまた、キラの正体に勘づき、一堂に会して対策を練っていた。こうして、「第三のキラ」は孤立し、Lに捕まるが、その後復活した「真のキラ」によって消されてしまう。そして、他のヨツバ幹部達もまた……。全ては、キラの掌で踊らされていたのだ。”

     (page.37:八人〜page.50:四葉)

 

【会議の席】

 時計回りに尾々井・奈南川・紙村・葉鳥・三堂・樹多・鷹橋・火口

 

 

<尾々井 剛>

 

<ポイント>

【+】

【―】

【他】

 

論理

発想

慎重

度胸

行動力

処理

 よく言えば鷹揚で器が大きく、悪く言えば大雑把。しかし、人間関係についてはなかなか細かい心配りをし、全体のバランスをとることに長けている。自分ではあまり案は出さないものの、説明されたことはよく理解し、出てきた案をうまくまとめて会議をスムーズに進行させる。見た目ほど賢くはないが、不用意に発言しないので、周囲にそれを悟らせない。発言数が少なく、独特の威圧感を持ち合わせていることと併せて、彼の発言には他のよりも一言一言に重みがある。

 

 

<鷹橋 鋭一>

 

<ポイント>

【+】

【―】

【他】

 

論理

発想

慎重

度胸

行動力

処理

 一応大企業の要職にあるのだから、まるきり無能というわけではないだろうが、それも親の七光りによるものが大きく、この顔ぶれーいや、その軽率さを考えると一般の犯罪者と比べても劣っていると言わざるをえない。実際、殺人会議のメンバーに選ばれたのも、キラの引き立て役にされるためであり、会議では常に馬鹿にされている。まさしく、「馬鹿」であることが、会議での彼の存在意義だったのだ。どこからどう見ても「凡人」であり、普通なら決して表舞台に立つ事などなかったであろうに、このような形で目立つことになるとは、彼にとっても不幸なことだ。

 

 

<紙村 英>

 

<ポイント>

【+】

【―】

【他】

 

論理

発想

慎重

度胸

行動力

処理

10

6+

 いつもおどおどしており、一見ただの小心者に見えるが、なかなかどうして、このメンバーの中でもかなり優秀な部類に入り、その注意深さを買われて殺人会議のメンバーに選ばれた。慎重なだけではなく、意外に目敏く、しばしば重要なポイントを突いている。ただ、哀しいかな、その自信のなさそうな態度が裏目に出て、会議にあっては彼の意見はあまり採用されていないが。また、8人の中では最も道徳心が高いようで、それ故にキラの悪事に荷担する事を特に重荷に感じていた。臆病そうに見えるのに、キラへの対策を立てるべく、唯一水面下で自ら行動を起こすなど、時に、思いもよらぬ行動力を見せる。とにかく、見た目に反し、松田(もしかしたら相沢ら一般の刑事も)などよりもよほど有能である。

 

 

<葉鳥 新義>

<ポイント>

【+】

【―】

 

論理

発想

慎重

度胸

行動力

処理

4+

 無能というわけではないが、特別有能というわけでもない、見た目通りの平均的な人物。それ故、犯罪を犯して「捕まるかもしれない」という心理的重圧に耐えきれなくなった。紙村ほどの慎重さは持ち合わせていなかったため、それを思わず口にして、キラに殺されてしまった。せめて、鷹橋のような脳天気さがあれば、殺されずにすんだものを…。

 

 

<樹多 正彦>

 

<ポイント>

【+】

【―】

【他】

 

論理

発想

慎重

度胸

行動力

処理

 Lや警察への対処、コイルとの取引、予定外の心臓麻痺死者に関する調査などの実務をこなす。雑用を押しつけられている、という見方も出来る。また、人望がないのか、会議外で人に頼られることはなく、紙村達がキラ対策の密談を持った際も、声をかけられなかった。発言力も、能力のわりには低い。指示されたことは着実にやり遂げることからして、有能で処理能力は高いが、咄嗟の対応はできず、独創的な案も出していない。いわゆる「指示されたことには有能だが、突発的事態にはまるで対応できない」典型的な官僚タイプ、と言えるだろう。偏見かもしれないが、冷たく人間味が感じられないところも官僚のイメージ通りである。

 

 

<三堂 芯吾>

 

<ポイント>

【+】

【―】

【他】

 

論理

発想

慎重

度胸

行動力

処理

8+

 若いが有能で、大企業の幹部にふさわしい。特に威圧感は感じさせないが、冷静で、会議中も、同年齢の樹多に指図するなど、それなりの発言力がある模様。洞察力にも優れているが、やや楽観的で、肝心な点を見落とすことも。最悪の場合を想定して動かなければならない犯罪者には、あまり向いていないといえるだろう。

 

 

<奈南川 零司>

 

<ポイント>

【+】

【―】

【他】

 

論理

発想

慎重

度胸

行動力

処理

8+

7+

8+

8+

 最年少にもかかわらず、頭脳・発言力はトップクラス。営業職にあるせいか、ハッタリがうまく、話術にも長けている。なかなか度胸もあり、キラを挑発するような言動が目立ち、キラに反感を抱いている様子が窺える。プライドが高く、他人に意のままにされることが不満なのだろう。こうした所は、月に似ている。ただ、月と違い、警察などの「追う者」の存在に真剣に対処する様子が見えない。自信に溢れ、度胸もあるぶん、楽天的になってしまうのだろう。そこが、月に及ばないところだ。もともと殺人会議についてはどこか投げやりで、あまり熱心ではない様子。一見冷徹にも見えるが、発言をよく観察すると、なるべく人を殺したくないと言う心理があるようにも思える。殺すには惜しい人物だった。

 

 

<火口 卿介>

【行動】

“報道された犯罪者を消していくという条件で、死神レムからデスノートを譲り受けた。しかし、自分の能力に自信が持てず、ヨツバの若手幹部7名を選び、毎週末誰を殺すか話し合う「殺人会議」を開くことに。慎重に事を進めたつもりだったが、デスノートの理解が不十分で心臓麻痺による死者を出してしまったことと、ヨツバの急成長から、捜査本部に殺人会議の存在を知られてしまう。そのことに気づけないまま、弥海砂によるおとり捜査にひっかかり、自らキラであることを告白。しかも、それを録音される。それらのことに一切気づかぬまま、Lの仕組んだ「さくらTV」を使っての「大追跡劇」に乗せられ、自分の名がテレビで公表されるのを防ぐため奔走。追いつめられて「死神の眼」の取引をするも、スモークを張ったパトカーに包囲され、ついに逮捕される。そして、連行されようという時、真のキラによる裁きの手が火口にのびたのだった……。”

     (page.37:八人〜page.52:寸止)

 

<ポイント>

【+】

【―】

【他】

 

論理

発想

慎重

度胸

行動力

処理

 そこそこの能力はあるが、いかんせん視野が狭く、発想が貧困にすぎる。また、神経質なほど地下室を改造したり、他の人の意見を採り入れるため会議を開いたりなど慎重な面が見られる反面、その他人の意見を軽視したり、「見つけられるはずがない」との油断から慎重さに欠ける発言をしたりする。やたら人を馬鹿にする言動を繰り返すのも、人前ではわざと「俺」という一人称を使うのも、自分に自信がないことの裏返し。これらのことは全て、Lの「一人では何もできない馬鹿で腰抜け」という評価を裏付ける。そして、自分の優位を確信した時や、追いつめられた時の火口の醜態は見苦しいの一言だった。強大な力を一般人が手に入れたらどうなるか、といういい見本である。やはり人間、分に過ぎた力を持つものではない。

 

 

 

2005.6.25

 

 

 

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