ミサ【page.26~page.33

〜キラと接触〜

 

 

【行動】

  キラ発見

Lの偽造した「本物のキラのメッセージ」が放映されてすぐ、ミサは、それに対する了解の意と、キラに会いたいというメッセージを入れたビデオを送る。しかし、なかなかキラから返事の来ないことに業を煮やしたミサは、キラにしかわからない「ノート」という暗号を隠した日記を送り、キラに会おうと試みる。警察よりも早く「第二のキラ」を見つけようとするキラは、死神が誰に憑いているかわからないよう仕組んだ上で、指定の場所に赴くが、死神の目を持つミサは、「デスノートを持つ人間の寿命は見えない」という性質を利用して、キラを見つけるのだった。”

page.26:転倒―page.28:判定)

 

 

<小道具>

[メッセージA(ビデオ)]
 
Lが偽造した「本物のキラのメッセージ」が放映されてから二日後に、さくらTVに送られてきたもの。4月25〜26日のことと推測される。封筒や宛先の書き方などが、最初に送ったものと一致している。東京から送られてきた模様。”

 「キラさん お返事 ありがとうございます。
  私は キラさんの 言う通りにします。
  私はキラさんに 会いたい。
  キラさんは目を持ってないと思いますが
  私はキラさんを殺したりはしません。
  安心してください。
  何か警察の人にはわからない 会ういい方法を考えてください。
  会った時は お互いの死神を見せ合えば 確認できます。“

[メッセージB(ビデオ)&日記]
“メッセージAに対する返事が得られなかったために、ミサが送ったもの。5月11日以降のことであると思われる。内容は、下の日記をテレビに映せというもの。その日記は、ルーズリーフに去年のものとして書かれているが、キラへのメッセージが隠されている。”

日記2003.5

   1日 GW中のサークル活動は不参加と言ったのに、また友人から誘いの電話。
   
   4日 さいたまスーパーアリーナへ友人とモー娘。のコンサートを観に行く。
   
   5日 連休最後の日だが、何もせず家でゴロゴロしていた。
   
   7日 学校が始まったが、友人と出る授業の分担をして、自分は休む。

   
10日 友人から飲み会の誘いがあったが断る。横浜は遠い。

   
13日 貸す約束をしていたCDを友人が取りに来たので貸す。

   
16日 レポートの提出を忘れていたので友人に見せてもらい写させてもらう。

   
19日 久々にジャンプを買って読む。読切が面白かった。

   
22日 友人と青山で待ち合わせ。ノートを見せ合う。

   
23日 学食で、あいつに遭遇。あいつはカツカレーを食べていた。

   
24日 友人と渋谷で待合わせ。今年の夏用の服を数点買う。

   
28日 PS2より凄いPSXというのが出るらしい。注目!

   
30日 東京ドームの巨人戦にて、死神を確認する。」

 “30日の「死神」で一般人を注目させているが、キラにしかわからない本当の暗号は、22日の「ノート」である。ちなみにこの「ノート」には、「デスノート」とクラブ「NOTE BLUE」の2つの意味がある。”
“青山→青→
BLUE
 ノート→NOTE
 青山にあるクラブ「NOTE BLUE」では、22日にライブがある。”

[変装セット]
“カツラ(黒のおかっぱ)、メガネ、セーラー服。”

[友人の指紋付封筒&ビデオテープ]

 

<ポイント>

[+]

[―]

 

<目的>

キラに会うこと。そのため、警察や世間にキラがバラされたくない事を公表し、キラを焦らせ焚きつけ自分に会わせようとする。
(世の中に対する自分の考えではなく、キラへの興味で動いている)

<メリット>

<デメリット>

 

if

【キラを発見できず】

 今回ミサは、運良く人混みの中からキラを発見することができたわけだが、もし「NOTE BLUE」へ行ってもキラが見つからなかったらどうするつもりだったのだろうか。

 場所が「NOTE BLUE」に特定されたとはいっても、そこも結構な人混みであることが予想され、もしキラが指定通りそこに来ていたとしても、見つける事ができないという可能性は十分にある。

 あまり人の多い所では見つけることができないし、かといって逆に人の少ない場所を選べば、警察にキラ容疑者が絞られてしまう…。それでもミサは、適当な場所をあれこれと探し、候補が挙がるたびにテレビ局にメッセージを送るのではなかろうか。そこにはキラを焦らせる内容を盛り込み、ミサと会わずにはいられないようにする……。

 おそらくミサは、今回失敗しても、それであきらめるようなことは絶対しないだろう。次々と手口をエスカレートさせながら、キラに会うまで奮闘し続けるものと思われる。

 

発想

緻密

迅速

度胸

難易度

リスク

効果

10

 キラにしか伝わらない暗号として、「ノート」を用いたのみならず、その言葉に場所と時刻の意味まで持たせるという発想はなかなか。また、自らも不利になる情報を世間に公表してまでキラに会おうとする度胸もすごい。キラ発見は死神の目の力によるところが大きいため、予想されるほど難しいものではなかったーが、それでも鮮やかな変装にはそれなりの技術を要すると思われる。

 しかし、青山に赴くときは、念入りに変装したりなどそれなりの慎重さが窺えるものの、ビデオテープの証拠隠滅に関しては、「マメではない」性格が災いして不十分。ほんの少しでも、「第二のキラが送ったもの」と関わりのあるものは、徹底的に処分するべきだった。キラは、自分のアリバイを証明するために、いとも簡単に39800円を灰にしてみせたが、ミサも危険を冒すのならば、そのぐらいの思い切りを持つべきだった。速達の判子や筆跡などは毎回変えるべきだったし、道具は全て使い捨てにするべきだった。送付物作成時に着用していた衣服も使い捨てにするべきだったろう。そこまで考えが及ばずとも、わざわざ証拠となる切符を残しておいたのは論外である。やはり、その行動には穴が多いと言わざるを得まい。

 

 

【行動】

 キラと接触

“青山で、一足先にキラの顔と名前を知ったミサは、キラの住所・経歴等を調べ、早速キラの自宅に赴く。キラに一目惚れしていたミサは、死神の目を持つ自分が「キラの目になる」かわりに自分を恋人にしてくれるよう頼み、キラの信頼を得るために自分のデスノートをも彼に預ける。かくて恋人の契約が成立したが、キラは、自分の正体を知るミサを、利用した後殺すつもりだった。しかし、ミサに憑いている死神・レムは「ミサが寿命前に死ぬようなことがあれば、キラに殺されたものとみなし、お前を殺す」と発言、それが盾となり、キラはミサを一生見守らなくてはならなくなった。
 その後しばらくは表面上平穏な日々が続くかと思われたが、ミサはキラの言いつけに従わず、キラと頻繁に接触を持ち、それがきっかけで
Lに目をつけられ、逮捕されてしまう。情報を引き出そうとしたLから過酷な尋問を受けても黙秘を通したが、三日後、ついに精神的に限界がきたミサは、デスノートの所有権を放棄し、デスノートに関する記憶の全てを手放すのだった。”

     (page.29:武器―page.33:移動)

 

 

<小道具>

[ビデオテープ]
“消印は5月23日。長野から送られ、5月25日に
Lのもとへ届いた。”
「キラを見つける事ができました。
 テレビ局の皆さん 警察の皆さん ありがとうございました。」

[死神レム]
“ミサに恋して死んだ死神・ジェラスの友人だったため、リュークと違い、明らかにミサの味方をしている。”

[青山へ行った日の写真]
“22日に青山に行った日、別人のように変装した自分の姿を写したもの。”

[デスノート]
“レムの姿を見せることによって、キラに自分を「第二のキラ」だと信じさせるのに使用。”

[携帯電話×3]
“3つのうち一つをキラとの連絡用に提供。”

 

<ポイント>

 

<目的>

 キラの恋人になること

 

if

【キラと接触無】

 もしもミサが、キラに恋愛感情を抱かず、キラがどんな人かを知っただけで満足してそれ以上の接触を持たなかった、もしくは恋愛感情に振り回されずにキラの指示に忠実に従い、極力接触を控えていたら、どうなっていただろうか。

 前者のケースなら、模木の尾行がつく前のことでもあり、Lに目をつけられることなく無事にすんだのではないかと思われる。さくらTVに送ったビデオテープには多数の証拠となるものがあるが、「5月22日にアリバイのない、子供か小柄な女性」というだけでは対象が広すぎるため、逮捕される可能性は低かったと思われる。

 後者のケースでも、接触を控えているのだから、Lに知られることはなかったはず。キラがLを消すためには、なるべくミサと接触を持つ必要があるが、青山の件から時間をおけば、それだけ危険度は減る。もっとも、Lのことだから、その異様な勘によって目を付けられる可能性もなきにしもあらずだが……その前に、キラがLを消す方法を考えるという可能性もある。こうなると、どっちに転ぶかわからない。キラがうまくLを消すかもしれないし、現実と同じ道筋を辿るかもしれない。結局、運次第である。

 

発想

緻密

迅速

度胸

難易度

リスク

効果

10

10

10

 「キラの彼女になる」という発想が、まず意表をつく。また、キラに本名を名乗りデスノートまで預けるという、無謀で異常なまでの献身ぶりを見せる一方、実はレムを利用してキラに殺されないようーそれどころか、一生をキラに見守ってもらえるよう策を弄していたらしいことが発覚。これにより、「恋人の契約」は強い拘束力を持つものとなり、キラは本当に「ミサの騎士」にならざるをえなくなった。最初自分を馬鹿だと思わせていたが、実は見かけよりも頭が回り、奥の手を隠していたーこの事実はキラにも読者にも衝撃を与えた。

 しかしやはり、その行動は無謀すぎる。迅速といえば聞こえはいいが、行き当たりばったりの感が否めない。

 また、警察に「キラを発見した」という情報を与えたのは、明らかに大きな失敗である。このようなメッセージを送ることに殆どメリットはない。あるとすれば、せいぜい「キラに対し、現在自分(ミサ)の方が有利な状況にあることを認識させた上で、キラにも有利な交渉を持ちかけることによって、ミサの申し出を断りにくい状況を作り出す」ということぐらいだろうか。しかし、警察の呼びかけの後すぐキラに会いに行った点、キラに本名を名乗り、デスノートまで預けた点などから考えると、そのような狡猾な意図をもってメッセージを送ったとは少し考えにくい。ひょっとするとあれは、既にキラに一目惚れしていたミサの、「いま、会いに行きます」というメッセージだったのではなかろうか(実際、このメッセージがあったからこそ、キラはミサの突然の来訪をすぐにそれと察し、それほど動揺を表さずに迎えいれることができたのだともいえる)。

 いずれにせよ、このように己の感情最優先で動くミサは、Lと対決していくにはあまりにも不向きだった。

 

 

 

2004.12.17

 

 

 

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