L
【page.19~page.22】〜夜神月と接触〜
【行動】
夜神月と接触
“容疑者を夜神家と北上家の誰かに絞り、監視カメラまでしかけてなお何らの証拠も掴めずにいた
Lは、さらに積極的な行動に出ることを決意。北上次長の娘には、模木にLを名乗り出らせ、自身は最も注目する夜神月に接触。センター試験、前期日程とずっと夜神月の後ろに座り続け、「流河旱樹」という有名アイドルと同じ偽名を使って月と同じ東応大学に入学した。その入学式で、Lは月に自分がLであると告げ、揺さぶりをかける。その意図に気付きながらも何も出来ない月は今までにない屈辱を感じて激昂し、Lと名乗る彼を利用して、L達を抹殺する決意を新たにする。”(page.19:屈辱)
<ポイント>
<目的>
キラに対する防御兼攻撃
<メリット>
<デメリット>
<
if>【月、死神の眼を入手】
「キラは殺しに名前と顔が必要」と確信して今回の作戦に出た
Lだが、ここで激昂した月が死神の眼を入手したらどうなっていただろうか。月自身が言うように、ここで
Lの本名が知れたとしても、「もし流河旱樹と名乗った男が本物のLでなければ、月=キラだと自分でLに言うようなもの」。だから、Lがすぐに殺されるようなことにはならないだろう。(もっとも、月が感情的・短絡的なタイプだったら、それも危うくなるが……。)だが、月が捜査本部に入り、その演技力で捜査メンバーの信頼を得れば(夜神局長の息子という立場もこれを容易にするだろう)、
L(流河旱樹)が殺された場合の容疑は、Lの顔を知る新捜査本部の全員に及ぶことになる。そもそも、月がキラである可能性は5%以下で、彼がここまで疑われていのは、Lの異常なまでの勘ゆえ。証拠は何もなく、Lの死後、新捜査本部の面々がそこまでの確信をもって月を追及し続けることはできないだろう。いや、最初はできるかもしれないが、月の口のうまさは折り紙付き。自分を信用させ、逆に捜査本部の面々に疑心暗鬼の種を撒くこともできるのではないだろうか。手間はかかるだろうが……。月にもその自信があるのだろう、後に、Lを殺せる状況が整ったとき、それを実行に移すことをためらわなかった。そう考えると、
Lとしては、やはりこれは危険な作戦なのだ。【
L≠流河旱樹】月に目を付けた
Lは、月に自ら「自分がLだ」と名乗り出たわけだが、本来、名乗り出るのに必ずしもL本人である必要はなかった。もし月に本人でなく偽物の「L」を接触させていたらどうなっていただろうか。L本人が接触するわけではないので、月に直接心理戦・舌戦を仕掛けることはできず、また代理人にはLほどの観察力は期待できないため、そこから新たに情報を得ることは難しいだろう。Lでなければ、レイ=ペンバー同様「疑う余地なし」との判定を下すところである。
一方月の方は、「流河旱樹」を利用して
L達を殺すつもりでいるので、下手に代理人など使うと、逆にL側の情報ばかりが月に漏れてしまう可能性がある。かといって、情報漏れを気に懸けるあまり、月にとって代理人の利用価値があまりにも低いものになれば、月の方で「流河旱樹」との接触を避けるようになり、それ以上の追及が難しくなってしまうだろう。それではわざわざLと名乗り出る意味がない。やはり、危険を冒してもキラを捕まえようと思うなら、
L自身が名乗り出るしかないのだ。
発想 |
緻密 |
迅速 |
度胸 |
難易度 |
リスク |
効果 |
10 |
7 |
7 |
8 |
7 |
8 |
9 |
陰の存在である
Lが、自分に殺意を抱くキラに対し、自ら「Lだ」と名乗り出る……考えそうで考えない、意外と盲点な行動で、あのキラをも完全に出し抜いた、見事な発想の転換である。無論、「顔だけで殺せる」可能性もないわけではなくリスクも伴うため、度胸も必要となる。また、名乗り出るだけならさほど難しいことではないが、今回のように、今後月とより深く接触するつもりならば、東大に今すぐに合格できる学力、もしくは権力が必要である。そして、この作戦を有効に生かすためには観察眼・駆け引き等に優れていなければならない。それなりの力が要求される。
【行動】
推理力テスト&心理テスト
“入学後、テニスにより「親睦を深めた」二人は、さらに互いを深く探ろうとする。月はこれを契機に
Lにさらに近付こうとし、Lは月の性格がキラ的かどうか分析し、さらにキラとして口を滑らせる発言をしないかを探るべくいくつかのテストを試みる。このテストに月はひっかからなかったが、これを糸口に月の捜査本部入りが決定された。”(page.20:先手〜page.22:不幸)
【小道具】
[
FBIの資料][3枚の写真]
“キラが実際に刑務所内の犯罪者を操って書かせたと思われる文章の写真。Lをからかうような文章が暗号化されている。写真にはプリントナンバーが入っており、それに従うと、文章に隠された暗号は
「えるしっているか」「りんごしかたべない」「死神は」となる。
ちなみに、実際にその暗号が記されたのは
「えるしっているか」「死神は」「りんごしかたべない」の順であり、この事実はマスコミにも公表されていない。”
[1枚の写真]
“Lが、今回の「テスト」のために上の3枚に似せて作った写真。
「いつか
赤い血
が
手を染める」
という文章で、上三枚の方法に従って行頭の文字を逆から読むと、
「手が赤い」という文が暗号化されていることがわかる。
これを、上の3枚の写真とプリントナンバー順に併せて読むと、
「L知っているか 林檎しか食べない 死神は 手が赤い」となる。”
<推理(心理)テスト一問一答>
(出題者:L、解答者:夜神月)
<ポイント>
【キラ】
【
L】
<目的>
一般には報道されていないキラしか知り得ない事を相手に喋らせる
<メリット>
【キラ】
【
L】<デメリット>
【キラ】
【
L】・捜査本部の人員を使って月を調べることが難しくなる。
発想 |
緻密 |
迅速 |
度胸 |
難易度 |
リスク |
効果 |
7 |
6 |
5 |
5 |
6 |
3 |
3 |
「テスト」自体は特筆すべきものではないが、挑発のために「4枚目の写真」という反則技を用意しておいたのは評価できる。結局月には通じなかったが、プロファイルを進めることはでき、全く収穫なしというわけではない。
この「テスト」は、それなりの観察眼と少しばかりの演技力があれば行えるので難しいものではなく、また、この件で新たにキラ(月)に与える情報もほとんどないため、リスクも少ない。準備も少なくてすみ、手軽な攻撃方法だといえる。
2004.10.9
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