Lpage.3~page.8

FBI及び日本警察との亀裂〜

 

 

【行動】

 FBIに日本警察関係者を調べさせる

Lは、犯罪者の死亡推定時刻から「キラは学生である可能性が高い」と捜査本部で発言するが、その翌日から、キラは犯罪者をきっかり一時間おきに葬り始めた。そのことからキラに警察の情報が漏れていることを知ったLは、FBIを利用して警察関係者を調べさせようとする。しかし、日本に潜入したFBI捜査官全員がキラに殺されてしまい、FBIには日本での捜査を打ち切られ、日本警察の信頼も失ってしまう。”

     (page.3:家族~page.8:女)

 

<小道具>

FBI12人(4チーム)]

<ポイント>

 

<目的>

 警察関係者、もしくはその近辺にいるはずのキラを探し出す

<メリット>

<デメリット>

if

FBIに注目していれば】

 今回Lは、キラの策略にはまり、目くらましである暗号に気を取られてFBI殺害を許してしまった。だが、もしこの暗号が目くらましであると気付き、FBIの動向に気を配っていたら、この事件を防ぎ得ただろうか。

 日本警察には極秘で、警察関係者を調べるために来ているFBIを、さらに調べるのは困難である。かといって、たった12人では、「仲間の行動を後ろから見守る」という余分な人員を確保することはできないだろう。万一の事態に備えて盗聴器(のようなもの)を各自につけてもらうという方法が考えられるが、レイ=ペンバーの例をみるに、そんなものが必要だと考えるほどの危機感を潜入したFBI捜査官は抱いてはいなかったようだがら、それに承伏するかどうか。そもそも、Lでさえ、そんなものを必要と考えることはできないだろう。FBIが日本に潜入したことは、極秘だから誰にも知られることはないと油断していただろうし、「遠隔で死を操れるキラがわざわざ姿を現すはずがない」のだから。

 となると、Lが現実的に取りそうな行動は、「捜査官それぞれに、毎日その日の詳細な報告を入れさせる」ということぐらいだろうか。もしかすると、これでレイ=ペンバーがIDを見せたことがわかり、彼に対しキラが何か仕掛けてくる可能性を考えて、彼に護衛(監視?)がついて今回の事件は避けられたかもしれない(レイ=ペンバーの死は避けられないが)。それは無理でも、事件後「IDを見せた相手=キラ」ということで、月とユリに注意が行くのはほぼ確実。南空ナオミが月に会わず、そのまま警察に情報を渡した時と同じ結果が得られるだろう。そうなれば、月の部屋も徹底的に家宅捜査でき、デスノートを燃やしてキラ事件を終わらせることができたのではないだろうか(逮捕はできないかもしれないが)。

【情報伝達】

 Lは既に、「キラは、殺人に顔だけでなく名前も必要」と気付いていたにも関わらず、そのことを十分に伝えていなかった。情報が漏れる可能性のある日本警察だけでなく、FBIにもだ。もしきちんとそのことを伝えていれば、今回の事件は防げただろうか。

 レイ=ペンバーは、予告通りキラが目の前の男を殺したことで動揺していた。しかし、もしLから「キラは殺人に名前も必要」と聞いていたら、キラが「ここから見える全ての人を殺せるということです」と言った時、ハッタリではないかと疑ったはず。そしてその疑いは、レイ=ペンバーの「大切な人」のことを持ち出されたときも持続しただろう。そしてそれは、「彼女の名前(私の家族構成)を言ってみてくれないか?」という質問につながり、答えられないキラに、ますます「ハッタリではないか」との疑念を強め、あそこまで言いなりにはならなかったかもしれない。

 あるいは、それでも、「Lの推理は間違っていた」という方に思考が傾き、同じ結果になったかもしれない。

 だが、たとえわずかであっても、レイ=ペンバー以外の11人の死は防げた可能性があった。それを思うと、やはりLは今回、自覚はしていないかもしれないが、大きなミスを犯したと言わざるを得ない。

発想

緻密

迅速

度胸

難易度

リスク

効果

 「警察の情報が漏れているから警察関係者を調べる」という、ごくオーソドックスな手である。捜査本部の情報を入手できた人物ということで、本人とその家族を調べているが、交友関係などまでは調べている様子はなく、その上、個人への捜査自体もいたって大雑把。結果、日本に潜入したFBI捜査官全員が殺されることとなった。同時に、5〜10%のわずかな可能性ながら、疑わしい者が初めて浮上してきたが…キラは、「もしLFBIを僕が殺すと仮定して少人数で調べさせていたとしたら」とLを過大評価しているが、Lはそこまで意図したわけではないようなので、本人も認めている通り。ここは完全にLの敗北と見ていいだろう。

 

 

【行動】

 日本警察本部と直接対面・新捜査本部設置

“キラを追っていたFBI捜査官が殺されたことで、日本警察のキラ捜査本部にも動揺がはしる。キラを恐れた刑事達は、次々と捜査本部をやめていき、捜査本部の人数は激減した。そんなおり、Lから直接会うことを考えているとのメッセージが。こうして、人数は少ないながらも、強固な一枚岩の新捜査本部が誕生した。”

      page.10:合流)

 

【小道具】

[帝東ホテル]

[ワタリ]

[部屋番号を書いたメモ]

Lからのメッセージ】

“「今、これから起きることは
  我々八人だけの秘密にして
  頂きたい。」

「私が信用した、あなた方六人と
 今すぐにでも会う事を考えています。

 会う事、会ったこと、これからの我々の行動、
 全てを一切会話にしない。
 今ここに居ない者、もちろん警察内部、
 自分の身内や友人等にも漏らさない。

 上記の事を約束し、私を信用するか否か
 一度、警察庁の建物から出て検討して頂き、
 私と協力し捜査していくという者だけ
 またここへ戻ってきて頂ければ
 更に会う条件をここに書き込みます。」

「私は今、帝東ホテルの一室にいます。

 私はこれから数日おきに
 都内のホテルを移動します。

 今後、警察庁の捜査本部は
 飾りの捜査本部とし、

 私の居るホテルの部屋を
 事実上の捜査本部として頂きたい

 もちろんこれは、キラに私の顔を知られたくない
 という防衛策であり、
 あなた方とまったく同じ土俵に立つ事にはなりません。
 しかし、これが私を信用してもらい共に捜査をする為に
 今、私が歩み寄れるボーダーラインです。

 この条件で協力して頂けるなら
 二組に分かれ、30分以上の間を空けて
 ワタリに私の居る部屋の番号のメモをもらい、
 午前0時まで、つまり2004年までに、
 ここに来て頂きたい。

 では、お待ちしております。」”

 

<目的>

 強固な一枚岩の新捜査本部をつくる

<メリット>

<デメリット>

if

【信用を得られなかったら】

 今回Lは、警察がLの申し出を受け入れ協力してくることを疑っていないが、もしここでLが彼らの信用を得られず、協力を取り付けられなかったらどうなっていただろうか。L=キラ説も飛び交っていた中、これは決して可能性の低い話ではなかったはずだ。

 もし協力を断られたら、諦めて自分一人で捜査するか、より警察に歩み寄りなんとか協力を得られるよう努力するしかない。Lは、始めからこの事件には警察の力が必要だと言っていた。だから、協力を得られなければ、捜査は立ちゆかない。ここは、なんとしても日本警察の協力を得る必要がある。

 (もし捜査本部の中にキラがいた場合、みすみすこちらの情報を流してしまうことになるが)FBI捜査官殺害事件からわかったことを話して聞かせ、自分の推理力をアピールしたり、それでも駄目なら、覚悟を決めて警察庁の捜査本部に顔を出すか……。顔を出しても、名前さえ出さなければキラに殺される心配はないと現時点では確信しているのだし、しばらく一緒に捜査して信用を得た後、Lの望む捜査態勢に持っていくことも可能だろう。

 Lにとっては不本意だろうが、警察の協力を得られるまで譲歩せざるを得ないだろう。

発想

緻密

迅速

度胸

難易度

リスク

効果

 ついに姿を現したL。それも用意周到に、用心を重ねた上でのことである。また、偶然であろうが、年明けと同時に姿を現すという心憎い演出をしている。「キラは、顔を知っているだけでは殺すことはできない」と確信していたとはいえ、面会した捜査本部のメンバーの中にキラがいた可能性もあり、結構リスクの伴う行動だったと思われる。その甲斐あって、ここに付け入る隙のない、新捜査本部が誕生した。

 

 

2004.7.28

 

 

 

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