バーン語録

 

 

「褒美をとらせよう……と思ってな」(略)

「…そこで余は考えた。おまえたちが一番欲するもの…それはおそらく
 ……余の…生命であろうな…?」

     (22巻「大魔王からの褒美」)

普通、こういう場合の「褒美」といえば、「最強の必殺技で葬ってやる」なのに。
さすが大魔王…器が大きい…!

 

 

「…知らなかったのか…? 大魔王からは逃げられない…!!!」

     (22巻「絶望のバトル!!!」)

あの有名なルールを、ここまで雄弁に、絶望的に語るとは…!

 

 

「おまえたち人間は 面白くはないのか?

 鍛え上げて身につけた強大な力で弱者を思うようにあしらう時 気持ちよくはないのか?
優越感を感じないのか?」

     (23巻「太陽を我が手に…!!」)

うぐっ……。←DQ1でレベルを上げた後、喜んで魔法使いを倒しまくっていた人間

 

 

「”力”ほど純粋で単純で美しい法律はない。
 生物はすべからく弱肉強食 魔族も竜も皆そうだ。

 人間だけが気取った理屈をつけて そこに目をそむけておる。

 ……力こそがすべてを司る真理だ!」

     (同上)

バーン様の主張は最後まで一貫していた。力に生き、力に敗れた…。

 

 

「…太陽…素晴らしい力だ。
 いかに我が魔力が強大でも 太陽だけは作り出すことができん…」

     (同上)

この言葉の端々から溢れ出す、強い憧憬。どこまでも純粋で強烈な…。その前に、皆言葉を失う。

 

 

「だが魂で余は殺せぬぞ…!

 おまえの正義を余に説きたくば 言葉でなくあくまで力で語れっ!!!」

     (23巻「不屈の勇者・ダイ!!!」)

……結局力で説かざるをえなかったのが哀しい。

 

 

「…見よ あの暗くよどんだ魔界の空を…!
 いずれあそこに真の輝きを呼ぶ戦いがやってくる!」

     (25巻「ロン・ベルクの秘密」)

本当に長い、永い間、太陽を求め続けていた…。
王者のセリフが、かっこいい…!

 

 

「さすが死神の予言よ、悪い方にばかりよく当たりよる……」

     (31巻「第二の覚醒!!!」)

勇者が来るのを待つ間、占い結果を楽しむ余裕を見せるバーン様。

 

 

「……余の部下にならんか……?」

     (32巻「誰がための勝利」)

魔王がこのセリフを発するのはほとんど義務のようなもの。
しかし、ここまで蠱惑的な響きをもってこれを行える魔王はそうはいまい…。

 

 

「人間は最低だぞ ダイ。おまえほどの男が力を貸してやる価値などない連中だ。

 そんな奴らのために戦って……それで勝ってもどうなる…?

 …賭けてもいい。余に勝って帰っても おまえは必ず迫害される…!

 …そういう連中だ 人間とは。奴らが泣いてすがるのは自分が苦しい時だけだ。
平和に慣れればすぐさま不平不満を言いはじめよる。

 そして…おまえは英雄の座をすぐに追われる…

 勝った直後は少々感謝しても 誰も純粋な人間でない者に
頂点に立って欲しいとは思わない…!それが人間どもよ…!」

     (32巻「誰がための勝利」)

かつて、これほど説得力のある問いかけがあったろうか。
この言葉はすべて真実。だからこそ、それに対する返事も何よりも重いものとなったのだ…。

 

 

「たった一人の感情では 国などという得体の知れないものは
どうしようもない事は 公事にたずさわるそなたならようわかろう…?」

     (同上)

バーン様は、驚くほどに人間のことを知っている。
おそらくだが、昔、地上に行ったことがあるのではないだろうか。
そこで、魔族と違って太陽を与えられた人間を見て、失望した。
脆弱である以外、魔族と何一つ変わらぬ人間の醜さを見て。

 

 

「…だが余は違う!余はいかなる種族であろうとも 強い奴に差別はせん!

 反旗をひるがえした今でも バランやハドラーに対する敬意は変わらんよ…

 …さあ!どうするダイ!無益と判っている勝利のために生命を賭けるか?
おまえの価値を判っている者のために働くか…?

 いくらおまえが子供でも…この二択は迷うまい!?」

     (同上)

強い奴に差別はしない…大魔王は、自分の言葉―「力は正義」に背かない。

 

 

「…どうかな?気分は。

 …一度敗れた相手をレベルで上回る気分はどうだ…と聞いているのだよ。

 これが本当にあいつかと思ってしまい にわかには自分の成長度がつかめんだろう?
だが…すぐだ。

 すぐに いい気分になってくる…

 己の強さに酔う…!どんな美酒を飲んでも味わえない 極上の気分だぞ……。

 ふっふっふっ…!

 …ふっ!と言っても子供に酒の話などわからぬか」

     (32巻「不安な優勢」)

メフィストフェレス……。悪の魅力。

 

 

『おまえは余に仕える天命をもって生まれてきた』

     (34巻「真・大魔王降臨!!!」)

くうっ、生きがいを失っている時にこんなこと言われたらたまらないだろうなあ…。

 

 

「天よ叫べ!!!」「地よ!!!唸れ!!!!」

(今ここに!!!魔の時代 来たる!!!!)

「さあッ!!!刮目せよっ!!!!」

     (35巻「勝機をつかめ!!!」)

か…かっこいい……!!思わずひれ伏してしまいました。

 

 

「……明日の… あの太陽は魔界を照らすために昇る…!」

     (35巻「地上消滅」)

万感の思いを込めて。感無量です、バーン様…!

 

 

「…チェスでもそうだが…
 真の勝者は最後の一手を決して悟られないように駒を動かすものだ」

     (同上)

素晴らしい一手でした…。

 

 

「……念のために聞いておこう…
 おまえは余を殺すことが目的でこの闘いをはじめたのか…?」

     (同上)

ここで「いいえ」と断言できるキャラは意外と少ない気がする。

 

 

「神々が憎い!!!
 我らを冷遇し地上の人間どもにのみ平穏を与えた奴らの愚挙が許せぬっ!!!

 ならば我々のいずれかが…!! 神になるのみ!!!」

     (36巻「響く闇からの声」)

永い時を経ても消えぬ思い。ただ憤るだけにとどまらず、
自らが神になろうとは、なんという覇気、なんという気概…!

 

 

「だが おかげでわからなくなった。余は呆然自失としていたか…?
 していたのだろうなあ……。

 ”人間は何故これほどの力を持ちながら それを無益な事に使うのか?”

 ”いや無益な事に力を費やすからこそ これほどの力なのか?”

 と…後から後から疑問がわいてきてな……」

     (36巻「ダイの決断」)

しみじみと独白。野望が破れ、ただただ白い心に浮かび来るその思い。
失敗したというのにある種の清清しさを感じさせるあたり、やはり器が大きいとしか…。

 

 

「余は大魔王バーンなり!!!!」

     (37巻「咆哮!!!」)

か…かっこいい…!思わず跪いてしまいそう。

 

 

 

2009.4.13

 

 

 

戻る

 

 

 

inserted by FC2 system