ハドラー語録

 

 

「愚かな…あまりにも愚かで涙が出るわ。
 平和な世の中とは、巨大な力のもとでしか為し得ぬもの。
 この世に真の平和を築こうと思うなら、この魔王ハドラーにつけ!それが一番の近道だ」

     (アニメ「卒業の証は仮免、決戦!ハドラーVS.アバン」)

アニメでは、初期のハドラーにも深みが出るよう肉付けされている。

 

 

「俺の部下になれ!そうすれば、世界の半分を与えてやろう」

     (同上)

魔王には、このセリフを言わねばならぬ義務がある。

 

 

「お前は敵ながら立派な勇者であった。
 だが人間は年をとる。年をとり、力衰えていく」

     (同上)

ここらへんのハドラーとアバン先生のやりとりには、けっこう感動した記憶が。

 

 

「…みくびっておったわ。さすが勇者アバンよ」

     (2巻「アバンのしるし」)

やはり長年のライバルが変わらずにいるのは、ハドラーとしても嬉しいらしい。

 

 

「忘れんぞ、この屈辱と…貴様の名は…!!

 かならず殺してやる… ダイ!!!」

     (2巻「爆発!!最高技」)

「小僧」から「ダイ」に昇格。

 

 

「そうするだけの価値がある敵なのだと…オレは今さらながらに気づいたのだ!!!

 …地位も!…名誉も!生命さえもはやオレには不要!!!」

     (15巻「影の参謀動く…!!」)

なんという熱さ。そこに渋さが加わって、輝きをいや増す…!

 

 

「オレに最後のチャンスをくれるなら…
 たとえ相手が神でも悪魔でもかまわん…!!!」

     (同上)

しかし多くの場合、悪魔との契約には思わぬ落とし穴が…。(←黒の核晶)

 

 

「己の立場を可愛がっている男に真の勝利などないっ!!!

 おまえたちの師がオレにも残してくれた教訓だッ!!!」

     (17巻「悪魔の超魔パワー」)

真の武人として覚醒したハドラー。その堂々たる姿には惚れ惚れする。

 

 

「だが容赦はせんっ!!!
 いかなる状況にも慢心せずに戦いぬくことが おまえたちへの礼儀というもの…!!!」

     (17巻「魔性の右腕…!!!」)

ちょっと優勢になるとすぐ油断するのは二流三流の証拠だが、今のハドラーはまさしく一流!

 

 

「オレは当初おまえを底の知れない奴としてうとんでいたが…今では感謝している…!

 六大団長の中でオレへの誠意を一番見せてくれたのは あるいはおまえだったのかも知れん。

 おまえには その沈黙の仮面の下に流れる熱い魂を感じずにはいられん…」

「……おかげで最後に格好がついた… …ありがとう!!」

     (17巻「最終決戦の予感」)

純粋で誠意に満ちた言葉が重く、ずしりと胸に響く。ハドラーだからこそ出せる味。

 

 

「…勝ちたい!この生命にかえても!!」

「いや知りたいのだ。すべてを捨てて最大限にふりしぼった時の
 己の強さはどれほどなのかを…!!」

「…強さというのは空しいものだ。いくら上げても上には上がいる。
 竜の騎士…バーン様。
 オレはどのレベルにまで達することができるのか 見当もつかん…。

 だが アバンの使徒どもの力だけは上回ってから死にたいものだ。

 オレはかつてアバンを倒したが その弟子どもが次々と現れてオレをおびやかした!
 オレはヤツを倒しただけで 勝ってはいなかったのだ。

 このままヤツに負けっぱなしで死ぬのは がまんがならんわ…」

     (20巻「開かれし扉!!!」)

栄光の虚しさを知っているハドラーだからこそ言えるセリフ。死期が迫り、悟りを開いた…まぎれもなく偉大な男。
#…しかし、今のハドラーが暗黒闘気を利用した魔炎気を操っているということには違和感が…。

 

 

「子は黙っていても 親に似るものよな…」

     (21巻「ハドラー不敵な挑戦!」)

それがもろに出ていたのがフレイザードだが、その時とは受け止め方もだいぶ違う。
覚醒してからのハドラーの言葉には、みな重みがある。

 

 

「…あなたに2度殺されるのはご免こうむる!!
 どうしても私の生命奪うというなら……
 この場であなたを倒すのみだっ!!!」

     (23巻「まさか!!?の救援者」)

刃を向けても礼儀正しく。
#そういえば、覚醒してからのハドラーはずっとそうだ…。魔王だった時よりも威厳に溢れている。

 

 

「オレのとるべき道はひとつしかない!
 最もオレの心を沸かせてくれる者と戦って 自らの生きた証を見せることだ!

 その相手は…大魔王ではないはずだ!!」

     (26巻「女王!!秘めたる決意」)

権力への執着からも、大魔王からも解放されて、完全に自由になったハドラー。
それにしても、なんと熱い男だろう。

 

 

(…思えば魔王軍六大団長は最強のメンバーだった。
 だがダイ達に勝つ事はできなかった……。

 指揮官であるオレの心に 野望と保身以外の感情がなかったからだ…!

 おまえたちが一致団結して生命をかけてくれた事が
このオレが高みに立てた何よりの証に思えてならん。

 最後の最後で…オレは部下に恵まれた…!!)

     (27巻「燃えつきる生命…!!!」)

最終局面でわきあがる素直な気持ちは、感謝の念。本当に、変われば変わるものだ…。

 

 

「さあいくぞっ!!!
 おまえたちの忠誠に…この一太刀で答える!!!」

     (同上)

内容的には、ダイ達のセリフと何ら変わらない。仲間の想い…。

 

 

「…フッ!!フハハハハッ!!!無粋!!!
 どうせこの一太刀で燃え尽きる身!!

 ならばその数秒 己を高めるのに費やすのみだッ!!!」

     (27巻「最後の一太刀!!!」)

すごい…これほどの男は、そうはいまい。

 

 

「我が全身全霊ッ!!!敗れたりっ!!!

     (27巻「大死闘決着…!?」)

倒れる時のセリフというのはいろいろあるが、これほどかっこいいセリフと共に倒れる人は、初めてだ。

 

 

「オレは負けた……また負けた。おまえたち師弟には負けっぱなしだ……」

     (同上)

けれど、どこか満足そうで、清清しい。

 

 

「……悔いはない…むしろ感謝しているぞ。
 おまえたちの手で地に堕ちてからが…オレの本当の人生だった。

 短い間だったが 確かな手ごたえがあった……」

     (同上)

深く人間味にあふれていて、心に残る。
魔族の人生は密度が薄いというが、これほどの充足感を得ることができた者は、多くはないだろう。

 

 

「……オレが生命を賭けてまで倒そうとしたアバンの使徒!
 それは不屈の魂を持った希望の戦士だっ!

 最後の最後まで絶望しない強い心こそが
アバンの使徒の最大の武器ではなかったのかっ!!」

     (28巻「炎の中の希望!!!」)

曇りなく自分を見ることができるようになった時、ライバルもまた…。

 

 

(……神よっ!!人間の神よっ!!! 魔族のオレが…はじめて祈る…!!!

 もし本当に…おまえに人命を司る力があるのなら こいつをっ…!!
 この素晴らしい男だけは 生かしてくれっ!!!

 オレのような悪魔のために こいつを死なせないでくれっ!!!…神よッ!!!)

     (28巻「ポップ・炎に死す…!!!」)

ハドラー……!

 

 

「大魔王バーンは恐ろしい男だ!情けは捨てろッ!冷徹になれッ…!
 おまえが…おまえの力こそが これからのダイたちの戦いに必要なのだッ!!

 …素晴らしかったぞ お前の残した弟子たちは…!
 オレの生き方すら変えてしまうほどにな…!!」

     (28巻「復活!!!大勇者」)

「生き方」というものをもっとも表しているのは恐らく、ハドラーだろう。

 

 

「……ポップよ…おまえたち人間の神というのも…中々粋なやつのようだぞ…」

     (同上)

そういうハドラーこそ「粋」という言葉がふさわしい。

 

 

 

2009.5.3

 

 

 

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