ダイの大冒険

〜感想・評価〜

 

ここでは、作品についての評価と感想を述べています。

大好きな作品であり、適切な評価を下せる自信は今ひとつなのですが、
楽しんで頂ければ幸いです。

 

注)・評価は5段階評価です。

 

 

ダイの大冒険

 

評価(原作)

ストーリー

シンプルな構成と、様々な受け取り方ができる深い話の数々。

オリジナリティ

4+

基本はDQをベースにした「大魔王を倒す」という王道物語だが、ストーリーには独自の深みが与えられ、新しい技の数々も付加されている。後に本家DQで採用されたものも。

一貫性

5+

最初から最後まで、その目的は一貫している。

話の構成

目的、キャラ共に一貫してシンプルで美しいが、「死んだと思わせて実は生きていた」というパターンがあまりにも多すぎるような気がする。

画面構成

見やすい。

4+

個人的には中盤の絵が好き。

感動

5+

これほど感動した作品は、他にいくつもない。魂の底を揺さぶられる感覚。

キャラクター

5+

様々なキャラクターが登場するが、どのキャラもなにかしら印象に残る。脇役や悪役が大変魅力的。

ユーモア

ニセ勇者やセリフの端々などに覗えるユーモアが楽しい。

合計

43+

総合評価

 「大魔王を倒す」という非常にシンプルな構造だが、その裏に込められたものは深い。読み返すたびに新たな発見や感動を味わえる作品である。脇役は、むしろ「ポップの大冒険」と呼んでもいいくらいに存在感が強く、特に大魔王バーンは超一流の、他作品と比べても並ぶものがないほどの「最高の悪役」。味方も敵もその存在・主張において比類なく、どちらの不足もない。素晴らしい作品である。もっとも、「死んだと思ったら生きていた」というパターンが多すぎたのが玉に瑕だが。

感想

好きなキャラクター

1.アバン先生

2.ポップ、ヒュンケル、
  バーン様(老人)

5.ハドラー

7.ミストバーン、キルバーン、
  バラン、ロン・ベルク

好きな技・魔法

1.アバンストラッシュ

2.メドローア

3.カイザーフェニックス

4.星皇十字剣

5.フェニックスウィング

6.虚空閃

7.閃華裂光拳

8.破邪の秘法

好きな曲

「勇者よいそげ!」
 OPだが、とにかく熱く、かっこいい。

「この道わが旅」
 温かく包み込むようなED。いつもアバン先生の顔に注目していた。

「ダイの大冒険のテーマ」
 この作品を象徴する曲。熱く切なく、魂を揺さぶる。

「冒険の旅」
 いつも「前回のあらすじ」で流れていた曲で、アレンジがかっこいい。特に、二回目につながるところが。

勇者の故郷
 
このアレンジを聞いてから、この曲の別の面が見えた気がして、この曲がますます好きになった。

「遥かなる旅路」
 本当に長い道のりを感じさせる。このアレンジは好き。

「勇者の挑戦」
 とにかく燃える。……もともとそういう曲なのだが。

「戦闘のテーマ」
 緊張感抜群!アレンジによって全然違う顔が見えてくるのが魅力。

「栄光への戦い(戦闘)」
 いやます緊張感。やっぱり好きだ……!

「エレジー」
 胸の底からどこまでも響き渡る悲しみの叫び。

「レクイエム」
 心にぐわっと押し寄せる感情の大波に、呑み込まれずにはいられない。

Love Song探して」
 いつもOP後に少し流れていた。明るい光がはじけるようにきらめく。

「ダンジョン」
 だいぶイメージが変わっていて面白い。

心に残った話

1.「その人の名は…!!」(26巻)
 ポップのしるしが光る話。ポップの力が何だったのか、というところに胸が震えた。

2.「アバンのしるし」(2巻)
 この話から、アバン先生が心の師に。

3.「ひとかけらの勇気!」(3巻)
 まぞっほの言葉と姿が、今も深く深く心にやきついて離れない。選択を迫られた時は、いつもこの言葉を思い出す。

4.「さらば!闘いの日々よ」(30巻)
 ヒュンケル、最後の闘い。「最後の闘志燃ゆ!!」からここに至る流れが、もう……!!ヒュンケルの人生のすべてが、ここに集約されている。

5.「さらば我が子よ…!!」(21巻)
 バラン、ダイにラリホーマをかける。「相変わらず…寝かしつけるのが下手だな…」のセリフからは、バランのダイへの愛情と切なさに溢れていて泣けてくる……。

6.「太陽を我が手に…!!」(23巻)
 メフィストフェレスめいたバーン様のセリフにゾクゾクする。そして語られる、バーン様の動機。太陽をつかむ仕草に、千年もの長きにわたる大魔王バーンの想い―それも、ひどく純粋な―を感じて胸がしめつけられそうに。

7. 「誰がための勝利」(32巻)
 バーンの問いかけ。ダイの答え。そのどちらにも、胸を抉られるような痛みを感じる。

8.「ポップ・炎に死す…!!!」(28巻)
 アバン先生、復活!!光を凝縮したようなその姿!もちろん、その前のハドラーとポップのやりとりも素晴らしい。

9.「最終決戦の予感」(17巻)
 バーンに面会する直前の、ハドラーとミストバーンの会話。苦境に立って初めて真の誠意を知った、というような話は巷にあふれているが、中でもこれはじんわりと心に染み入る。ミストバーンがそれまであまり感情を表に出してこなかったからか、ハドラー自身変化したからか。死を覚悟した状況での言葉ということもあって、重い。

10.「さらば!!!我が愛する地上よ」(37巻)
 最終話。DQ風のEDが美しく、そして悲しい。ダイの「ここが一番好きだよ」というセリフがいつまでも心に残っているから。

 アニメで出会ったのをきっかけに原作を読み始めたのだが、私の人生を左右した作品の一つ。人間捨てたものではないかもしれないと思えたのも、この作品のおかげだ。

 

評価(アニメ)

ストーリー

原作どおり、素晴らしい。

キャラクター

5+

動き、喋り、色がつく。オリジナルのちょとした描写なども、個性を際立たせる。

画像

たまに引っかかる部分もあるが、全体的にはいい感じ。

音楽

5+

素晴らしい……!!
これだけで、感動が数倍に膨れ上がる。この音楽のためにも、残り全てのアニメ化を……!!

構成

原作どおり。最後は…やはり、仕方なかったのだろうか……。

演技

レオナは凛々しく、ヒュンケルは重々しくかっこよく。どれもぴったり!!

感動

5+

ただでさえ素晴らしい原作に、あの音楽が加わっては、もう……!!

遊び心

ベンガーナの買い物とか、頻繁に出てくるニセ勇者とか。

オリジナル

少ないが、各エピソードがより感動させる形に膨らんでいる。アバン先生とハドラーの会話や、まぞっほのポップへの言葉など……。

原作の忠実度

A

ほぼ原作どおり。

合計

43+

総合評価

チェックポイント

・キルバーンの声はアバン先生と同じ…かもしれない。キルバーンの声は一度も明らかにされていないが(ピロロの名前は出ているのに)、それがますますあやしい。もし最後までアニメ化されていたら、とても面白いことになっただろう。

・アバン先生とナレーションは一人二役。もしもキルバーンも同じ声なら、一人三役?

・ハドラーとまぞっほは同じ声。

・アバン先生がメガンテを唱えた後(ハドラーが出てきたあたり)、アストロンがかかったダイ達のアバンのしるし(?)のあたりだけが青く光っている。

心に残った話

1.「卒業の証は仮免、決戦!!ハドラー対アバン」
 しるしを渡すシーンはもちろんだが、アバン先生とハドラーとのやりとりに色々なセリフが付加されていて、それらに感動した。

2.「ふるい起こせポップ!ひとかけらの勇気を!!」
 これにもいくつかのセリフが付け足されており、すべては「それぞれの状況でどんな判断をしていくかで人間は決まっていくんじゃ」というまぞっほのセリフに集約される。

3.「アバン自己犠牲呪文に散る!?撃て・最高技!!」
 衝撃だった……。

4.「奇跡を呼ぶ破邪呪文!!友情よいまここに…」
 必死に戦うポップの姿。たぶん、一番「勇気」が感じられたところ。

5.「怒りの紋章が直撃!!ほえる獣王クロコダイン」
 やはりクロコダインの最期がいい。

6.「いのちの輝き!最終闘気・グランドクルス!!」
 やはりあの音楽が加わると、感動がいや増す……!

7.「さらば孤独の戦士ヒュンケル!!決着の魔法剣」
 モルグの鈴が「チリン、チリン……」と鳴って、最後に「チリリリン」と消えていくのが印象的だった。

8.「ベンガーナへ買い物だ!!デバートへ行こう!」
 買い物が面白かった。ぬいぐるみを着たレオナとか。

9.「暗黒闘気!”闘魔傀儡掌”がダイを襲う!!」
 クロコダインがヒュンケルを諭しているところが。あの涙とあの音楽の前には、こちらもただ涙を流すしかない。

10.「でたっ!アバン流最後の奥義・空裂斬!!」
 やはり空裂斬、そしてアバンストラッシュはかっこいい……!

 名前だけは知っていたこの作品の虜になったのは、このアニメがきっかけ。ちょうど「むずかしい時期(笑)」だったこともあって、私の心を一層揺さぶった。心を鷲づかみにされた。魂の底を震わせるような感動があった。何度も何度もビデオを見直したため、録画してあった回はいまだに思い出すことができる。
 本当に素晴らしい作品だ。それゆえに、途中で止まっているのが惜しい……!!是非最後までアニメ化してほしかった。あの場面、あの場面、あの場面……アニメ化されたら一体どれほど素晴らしいものになるだろうか。

 

 

 

 2008.6.8

 

 

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