幼年時代
【妖精の村】
<サンタローズ>
兵士「やや パパスさん おかえりなさい!」
パパス「やあ ごくろうさん」
サンチョ「だんなさま おかえりなさいませ!
ダンカンさまの病気のごかげんはいかがでしたか?
なんと!ただのカゼ?それはようございましたね。
ところで留守中 だんなさまにこのようなお手紙が……」
パパス「うむ……」
サンチョ「さあさ 坊ちゃんは長旅でおつかれでしょう。
どうぞお休みなさいませ」
パパス「おはよう○○。よく眠っていたようだな。
父さんは調べることがあるので 今日は家にいるが……
お前も村の外に出たりしないようにな」
サンチョ「おはよう 坊ちゃん。
ところで坊ちゃんは まな板をどこかにしまったりしませんよね。
おかしいなあ どこへやったんだろ……」
老人「パパスどのの むすこさんじゃな。
これはウワサじゃが パパスどのにはとんでもない敵がいるそうじゃ。
坊やがもっと大きければ きっと父の助けをできただろうにのう……」
シスター「ねえ坊や。教会の前にいたステキな人は まだいたかしら……。
どうしましょ……。もしかして私に気があったりして……。ぽっ……」
*
「うん? 坊やは ふしぎな宝石をもっているな。そうか ゴールドオーブって言うんだね。
そのオーブを ちょっと見せてくれないか?」
(いいえ)
「アハハ……。べつに盗むつもりはないよ。信用してほしいな」
(はい)
○○は ゴールドオーブを手わたした。
「本当にきれいな宝石だね。 はい ありがとう」
○○は ゴールドオーブを返してもらった。
「坊や お父さんを大切にしてあげるんだよ」
*「坊や どんなツライことがあっても 負けちゃだめだよ」
*「まあっ! あなたには私が見えるの!?
よかった!やっと私に気がついてくれる人を見つけたわ!
私が何者か ですって? 待って ここじゃ落ち着かないわ。
たしかこの村には 地下室のある家があったわね……
その地下室に行ってて!私もすぐに行くから……」
サンチョ「なんと まな板がタンスの中から見つかったんですよ。
どこかにイタズラ者がいるんですかねえ……」
*「来てくれたのね!私はエルフのベラ。
ベラ「じつは 私たちの国が大変なのっ!
それで人間界に助けを求めて来たのだけど だれも私に気がついてくれなくて……。
気がついてほしくて いろいろイタズラもしたわ。
そこへあなたが現れたってわけ。
シッ!ちょっと待って。だれか来たみたいだわ……」
パパス「話し声がしたのでだれかいるのかと思ったが お前ひとりか……。
ここはとても寒い。ひとり遊びもそこそこにして カゼをひかぬうちに上がって来るのだぞ」
ベラ「やっぱりほかの人には 私は見えないみたいね……。
ともかく 私たちの国に来てくださる?
そしてくわしい話は ポワンさまから聞いて!」
<妖精の村>
ベラ「来てくれたのねっ。さあ ポワンさまに会って!」
ベラ「ポワンさま。おおせのとおり 人間族の戦士を連れてまいりました」
ポワン「まあ なんてかわいらしい戦士さまですこと」
ベラ「め めっそうもありません。 こう見えましても彼は……」
ポワン「いいわけはいいのですよ ベラ。すべては見ておりました。
○○といいましたね。ようこそ 妖精の村へ。
あなたに私たちの姿が見えるのは なにか不思議なチカラがあるためかも知れません。
○○。あなたにたのみがあるのですが 引き受けてもらえますか?
(いいえ)
「そうですか……。残念ですが しかたありませんわね……」
(はい)
「じつは私たちの宝 春風のフルートをある者にうばわれてしまったのです。
このフルートがなければ世界に春を告げることができません。
○○。春風のフルートを取り戻してくれませんか?」
(はい)
「まあ!引き受けてくださるのですね!
ベラ あなたもおともしなさい」
ベラ「はい!ポワンさま」
ベラが仲間にくわわった!
ポワン「○○ あなたが無事にフルートをとりもどせるよう 祈っていますわ」
*「私たち妖精には 剣をふる力はありません。
○○さま どうか ポワンさまの願いをかなえてあげてくださいませ」
*「ここは季節をつかさどる妖精の国。
このまま春を告げられないと 世界は冷え切ってしまうことでしょう……」
*「ああ いい湯じゃわい。骨までしみるのう……。
ところで 西の洞くつに住むドワーフの話を知ってるか?」
(いいえ)
「なんでも大昔 盗賊のカギの技法をあみだして 村を追い出されたそうだ。
ポワンさまの代なら追い出されなかったのに あわれなドワーフだよな」
<サンタローズ>
パパス「おはよう ○○。ずいぶんうなされていたが 悪い夢でも見たのか?
なに?妖精の国が大変だと?わっはっは ねぼけているな。
父さんは調べることがあるので今日は家にいるが お前も村の外に出たりしないようにな」
サンチョ「おや 坊ちゃん。なんだかうかない顔をしてますね。
たいくつでしょうが お父上のジャマをしてはいけませんよ」
*「おじさんが探してたグラスは見つかったけど パパスさんの探しものは大変だねえ。
なんでも 伝説の勇者ってヤツを探してるとか…。
おっと 坊やには むずかしい話だったかな」
<ドワーフの洞窟>
*「まったくザイルには あきれてしまうわい!
わしがポワンさまに追い出されたとカンちがいして 仕返しを考えるとは……。
妖精の村から来たお方よ。おわびといってはなんだが カギの技法をさずけよう。
カギの技法は この洞くつ深く 宝箱の中に封印した。
どうかザイルを 正しき道にもどしてやってくだされ」
*「おお! カギの技法を身につけましたなっ!
かんたんなカギのトビラならば その技法で開けられるはずじゃ。
どうかザイルを 正しき道にもどしてやってくだされ」
<氷の館>
*「なんだ お前は!? このザイルさまに なんの用だ?
ザイル「あっ!さてはポワンにたのまれて フルートを取り戻しに来たんだなっ!?
ポワンさまは じいちゃんを村から追い出したにくいヤツだ!
フルートが欲しければ 力ずくでうばってみろっ!」
(戦闘)→まほうのせいすい 落とす
ザイル「くそー! お前はなかなか強いな……。
え?じいちゃんを村から追い出したのは ポワンさまじゃないって?
けど 雪の女王さまが……」
雪の女王「ククククク…… とんだジャマが入ったこと……。
やはり 子供をたぶらかしてという 私の考えは甘かったようですね。
こんどは私が相手です。さあ いらっしゃい!」
なんと雪の女王は魔物に姿を変えた!
(戦闘)→キメラのつばさ おとす
雪の女王「グググググ……! ああ 身体が熱い……ぐはあっ!」
ザイル「なんだ 雪の女王さまって 悪い魔物だったんだっ!
オレ だまされてたみたいだなあ……。
うわーっ まずい!じいちゃんにしかられるぞ!帰らなくっちゃっ!」
ザイル「あっ そうだ!春風のフルートならそこの宝箱に入ってるはずだぜ!
忘れずに持って行けよ。じゃあなっ!」
<ドワーフの洞窟>
*「おかげさまでザイルも 自分のあやまちに気がついたようじゃ。
ありがとうございました」
ザイル「オレをだますとは ふてえヤツだったなあ……。
それにしても おめえはなかなか強かったな!
またいつか勝負しようぜっ。そのときは負けないからな!」
<妖精の村>
*「ああ いい湯だなっと……。
あんた 魔の世界を知ってるかい?そりゃ寒い所でよぉ……。
おらあ もう あんな所には 帰りたくないねっ」
ポワン「まあ! それはまさしく 春風のフルート!
さあ ○○。あなたのお顔をよく見せてくださいな」
ポワン「○○ よくやってくれました。
これでやっと 世界に春を告げることができますわ。
なんてお礼を言えばいいのやら……。そうだわ 約束しましょう。
あなたが大人になり もしなにか困ったとき 再びこの国を訪ねなさい。
きっとチカラになりましょう。いいですか?よく覚えておくのですよ。
さあ そろそろ お別れの時です」
ベラ「○○ あなたのことは忘れないわ。
あなたも私のこと忘れないように これを持って行ってね」
○○は1本の木の枝を受け取った。
ベラ「その枝は 今は寒くて枯れかかっているけど……
世界に春が告げられれば すぐに元気になると思うわ。
それじゃあ元気でね ○○」
ポワンは春風のフルートをそっとくちびるにあてた…