青年時代前半(結婚後)

【ジージョの家】

 

 

<グランバニア城・玉座の間>BGM:王宮のトランペット〕

(うろうろ歩き回るオジロン)

オジロン「ええいっ!○○王のゆくえはまだわからんのかっ!?」

兵士「は はい…。国中の兵士にさがさせておりますが いまだ…」

オジロン「それにしても 大臣までいなくなるとはっ!

     まったくもって なにがどうなっているのか…」

兵士「オ オジロンさま!はるか北の教会で 王のお姿を見た者が!」

オジロン「なんと!○○王を見た者がいたと申すかっ!?

兵士「はっ!」

オジロン「よし!皆の者!北の地じゃ!北の地をくまなく調べるのじゃ!

     どんなささいなことでも見のがすでないぞ!さあ行けいっ!」

(一同、退出)

オジロン「○○王も王妃も ご無事でおられると良いが…」

(玉座の双子、突然泣き出す)

サンチョ「おお! キラさまレティさま どうなさいました!」

*「まあまあ! こんなにお泣きになるなんて 初めてですわ。

  もしや○○王と王妃さまの身になにか……」

オジロン「これ!めったな事を言うでないぞ」

サンチョ「そうですとも!おふたりはきっとご無事でございます!」

サンチョ「ですからキラさまもレティさまも どうかご安心を…。

     父上と母上は きっと帰ってきます。帰ってきますとも!」

(サンチョ、双子を抱き上げる)

サンチョ「おお よしよしよし……」

 

 

<競売場>BGM:聖〕

兄「さあさあ いよいよ 今日の1ばんの売り物だよ!」

兄「おい!」

弟「あいよ 兄さん」

(主人公の石像を出す)

兄「どうだい!みごとな石像だろう!

  これほどの物は めったによそじゃ手に入らないぜ!

  さあ 10000ゴールドからだ!10000ゴールド 10000ゴールド!」

 

*「12000!」

 

兄「おっときたぜ!12000 12000!ほかにないかっ?」

 

*「15000じゃ!」

 

兄「よ!じいさんお目が高い!さあ15000だよ!15000 15000 15000…」

 

*「16000!」

 

兄「おっと出ました16000!もうないかっ?16000 16000 16000

  はやくしないと買われちまうよ!

  めったに手に入らない みごとな芸術品だ!

  そのうえこの石像は 幸運を呼ぶという予言つき!さあさあ買わなきゃソンだよ!」

 

*「20000!」

 

兄「20000!よーし売ったあっ!」

兄「お客さん いい買い物をしたね。じゃあ支払いはそこの男によろしくたのむよ」

 

兄「たしかに20000ゴールド受け取ったぜ。さあ持っていってくんな!

  みんなありがとうよ!オレたちお宝兄弟の売り物は これでおしまいだ!」

弟「あれれ?兄さん もうひとつの石像は売らなくてよかったの?」

兄「ああ こっちはちょっとしたあてがあってな」

兄「それじゃ お客さん!またの機会をお楽しみにっ!」

弟「まってよ兄さん!」

 

 

<ジージョの家>

*「あっだんなさま おかえりなさいませ!」

*「奥さま 奥さま だんなさまがもどられました!」

(夫、石像を見分)

妻「あなた おかえりなさい。ほらジージョちゃん パパが帰ってきましたよぉ」

ジージョ「バブバブ……」

妻「ところであなた その石像は?」

夫「どうだ なかなか見事な石像だろう。

  ジージョも生まれたことだし わが家の守り神として庭にかざろうと思ってな」

妻「まあ あなたったらジージョのことばっかり。私へのおみやげはございませんの?」

夫「いや それはその…わっはっはっはっ。まいったな どうも…」

*「さあだんなさま おつかれでしょう。中でなにかつめたい物でも……」

*「さあ 奥さまも」

――――――――――――――――――――――――――――

妻「あなた あなたったら 早く出てきてくださいな」

夫「そんな大声をあげて いったいなにごとなんだ?」

妻「ほら あなた見て! ジージョが ジージョが…」

(立って父のところまで歩いていくジージョ)

夫「おお!ジージョもついに歩くようになったか!えらいぞジージョ!

  どれ もう一度 父さんに見せておくれ」

(ジージョ、母の所まで歩き戻る)

妻「ジージョは本当にアンヨがお上手ねえ」(妻、ジージョを抱き上げる)

夫「…………。」

妻「…どうしたの あなた?急にだまってしまって」

夫「いや… 最近なにかとよくないウワサを耳にしてな。

  せめてこのジージョが大きくなるまでは…」

妻「大丈夫ですよ あなた」(と、石像に歩み寄る)

妻「だってわが家には あなたが1年前買ってきてくれた この守り神の石像があるのですものね」

夫「そ そうだったな。わっはっはっはっ」

――――――――――――――――――――――――――――

(石像のまわりを走り回る少年)

妻「まあまあ ジージョったら。そんなにはしゃぐところびますよっ」

ジージョ「わーい わーい」

(ホークマン2匹やってくる)→〔無音〕

妻「………!!」

 「ジ ジージョ こっちへいらっしゃい……」

ジージョ「おじちゃんたち だれ?」

妻「ジージョ!」

*「ケケケ!この子供か?」

*「さあ わからねえな。

  しかしまちがえたって ドレイとして使えばいいだろう。ケケケ!」

*「そうさな。子供なら大人とちがって いうことを聞かせやすいし」

妻「や やめて…その子は…」

(かけよる妻を突き飛ばし、ホークマンはジージョを連れ去る)
BGM:高貴なるレクイエム〕

夫「ど どうしたんだっ!? いったいなにがあったんだっ!?」

妻「あ あなた!ジ ジージョが ジージョが怪物たちに…!」

夫「な なんとっ!」

――――――――――――――――――――――――――――

夫「あれからもうひと月。私たちのかわいいジージョは今ごろどこに…」

*「だんなさま」

夫「やっ クラウドもどったな!

  で どうなんだ?ジージョのことがすこしでも?」

クラウド「……いえ だんなさま それがさっぱりでさ」

夫「そ そうか…。ごくろうだったな…」

(下男、家へ入りかける)

夫「ええいっ!なにが守り神だっ!」(けとばす→石像倒れる)

夫「こいつめ!こうしてやる こうしてやる!」(続けざま足蹴にする)

クラウド「だんなさま だんなさま! どうか おちついて!」

夫「はあはあ……」

クラウド「ほらだんなさま。言わんこっちゃねえ。そんなに息をきらせて。

     さあ 家の中で少し横になったほうが」

夫「ああ うむ…」

(二人、家へ)

(夕方になり、夜になり、朝が来て、秋、冬、春が来て、そしてまた…)

 

 

 

そして さらに年月が流れた…。

 

 

夫「わが家になにか用ですかな?」

*「はじめまして。私どもは通りすがりの旅の者ですが…。

  それにしてもこれはりっぱな石像でございますね。」

夫「………………。」

*「どうでしょう?この石像を私どもにおゆずり願えませんか?」

夫「ふん!そんな石像だったらタダでくれてやろう。さっさと持って行きなさい」

*「おお そうですか!ではお言葉にあまえて……」

 

*「さあレティさま!」

レティ「はい サンチョおじさん。この杖を使うのね」

レティはストロスの杖を天にかざした!

ふしぎな光が石像をつつむ……!

なんと石像にされていた○○の身体がもとにもどった!

ストロスの杖は音もなくくずれ去った……。

夫「うわ!石像が人間になったぞ!あわわわわ…」

 

サンチョ「や やはり○○王でございましたね!さがしましたぞ!

     わ わかりますか?○○さま!サンチョめでございます!」

 (はい)

  「おお!気がつかれましたかっ!」

サンチョ「さあ 坊っちゃんたち お父上ですぞ」

(キラ、とびはねる)

キラ「わー! あなたが ボクのお父さんですね!

   ボク お父さんのこと いっぱい いっぱいさがしたんだよ!」

レティ「はじめまして お父さん。わたし レティです。

    この名前 お父さんがつけてくれたんですよね。

    お父さんのことは サンチョおじさんからいつも聞いていました。

    そして お母さんのことも……」

キラ「それから世界が大変だってこともね!

   ねえ お父さん!ボクたちといっしょに今度はお母さんを助けに行こうよ!

   それから悪いヤツをやっつけて ボクたちが世界を救うんだよね!

   お父さん 聞いて!

   お父さんが残していった天空のつるぎ。ボク装備できたんだよ!」

サンチョ「まあまあ 坊っちゃんたち。そんなにいっぺんにいろんなことを言われても。

     ここはひとまず グランバニアのお城にもどることにいたしましょう」

サンチョ「さあ レティさま」

レティ「はい」

レティはルーラをとなえた!

 

 

 

 

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