DQ5特別武術大会(決勝)

 

 ついにやってまいりましたDQ5特別武術大会決勝戦!

 最強の人間は誰なのか!?

 奇しくも勇者一家での対戦となりました。

 なお、王女ですが、前回風邪をひいて棄権扱いとなっていたのですが(言及するのを忘れました。すみません)、ビアンカさんの特別の要望があり、協議の末この決勝戦に参加することとなりました。他の出場者ともども、よろしくお願いいたします。


ビアンカ「私が出られないぶん、がんばってもらわなきゃ」

というわけで、決勝進出された四人の皆様、コメントをお願いします!

 

フローラ「まあ、にぎやかですこと。
     あらあら、お父様ったらあんなに応援の人を連れてきたりして…」

 

王女「あの…ええと…いっしょうけんめいがんばります。お母さん見ててね…」

 

王子「うわあ、楽しみだなあ。ボク、頑張るからね!
   優勝したら、みんな喜んでくれるかなあ」

 

グランバニア王「子供相手に本気出すのって、ちょっと大人気ないかなあ…。
        でも、相手は伝説の勇者だから、全力で戦っても負けるかも…。
        父親として、どう振舞ったらいいんだろう。ううん……」
        

 試合前から頭を抱えてしまった苦労性の人もいるようですが……何はともあれ、決勝戦のはじまりです。ごゆるりと、お楽しみ下さい。

 

〜王子VS.王女〜

まずはいきなり兄妹対決!
天空の剣を持つ伝説の勇者と、天才的な呪文の素質を秘めた王女!
勝者はどちらか!?
それでは……試合開始!

二人の素早さはほぼ同じ。しかし運の良さが功を奏したか、先に動いたのは王女。

王女はマホカンタを唱えた!
まずは守りを固めたか!?

だが王子は天空の剣を使った!
王女にかかっているすべての特殊効果はかき消された!

続く王子の攻撃。王子はギガデインを唱えた!
王女は大ダメージを受けた!

このままでは勝利は覚束ないと考えた王女、毒針を装備した!
しかし、急所は刺せず!

その後、ギガデインと毒針の応酬が繰り返され、最終的には王子のギガデインで決着がついた。

勝者……王子!

 

王女「お兄ちゃん、ひどい……」

王子「ごめんよ……でも、真剣に戦わないとだめだって、お父さんが……」

 

その後フローラと王子の対戦が行われたが、全く同じようにして決着が着いた。

フローラのメラゾーマは強力だが、ギガデインの威力はそれを上回るうえ、王子にはベホマもある。

さすが伝説の勇者……強い!

 

〜フローラVS.王女〜

ある意味親子対決とも言えるかもしれないこの試合、
どちらも強力な呪文の使い手。
はたして勝利の女神はどちらに微笑むのか!?

双方とも素早さはほぼ同じ。
まったく同時に動いた両者、まずは相手を警戒してマホカンタを唱えた!

続くターン、直接攻撃で大きなダメージを与えられない二人は毒針を装備。
これは、ビアンカVS.フローラの再現か!?

何回目かの、ヒヤリとさせる瞬間の後、勝利したのは……
ごくわずかながら運のよさで上回る王女!

ベホイミが使えるフローラには、バイキルトで直接攻撃、という選択肢もあったかもしれない。
だが、やはり相手に毒針を持ち出されると、こちらも使わずにはいられないものなのだろう。
いずれにしても、幸運が勝者を決めた。

 

王女「えへへ、勝っちゃった。お父さんほめてね……」

フローラ「大変ですわ!そういえば今朝、お祈りするのを忘れてましたわ!」

  フローラは目を閉じ、何やら熱心に祈りはじめた……。

 

〜グランバニア王VS.フローラ〜

さあ、選択によっては夫婦対決とも言えるこの試合、果たして勝利はどちらの手に!?

まずは素早さの高いフローラ、メラゾーマを唱えた!
しかし王者のマントのせいで、思ったほどダメージを与えられない。

続くグランバニア王、光の盾を使って目の前に光の壁を作り出した!

呪文攻撃を封じられたフローラ、しかし直接攻撃では勝ち目はない。
そこでまたしてもフローラは毒針を手に取った!

グランバニア王も早くけりをつけるべく、強力な攻撃を繰り出す。

しばらくの後、傷だらけになったフローラの毒針がグランバニア王の急所を直撃!

勝者、フローラ!

 

フローラ「きゃー、勝ちましたわ!嬉しいですわ、きゃー!きゃー!」

グランバニア王「まいったなあ、フローラがこんなに強いなんて思わなかったよ……。
        僕は昔からどうも運が悪いんだよなあ……。
        最終的にはかなり運の良さもあがったけど、他の人にはまだ負けてしまう。
        これは、ビアンカともけんかしないよう気をつけないと……」

 

グランバニア王VS.王女も全く同じようにして試合が進むが、今度は毒針の急所攻撃が決まる前にグランバニア王の攻撃で王女の体力は底をついた。不運な印象がつきまとうグランバニア王にも、幸運の女神はちゃんとついている……。

 

〜グランバニア王VS.王子〜

さあ、いよいよ最大の注目どころ、今大会の大一番!

伝説の勇者とその父親、真に強いのははたしてどちらか!?

まずは素早さの高い王子、これまでの必勝パターンに則りギガデインで攻撃!
大ダメージ!
だが、HPの高いグランバニア王、致命傷には至らない。

続いてはグランバニア王、こちらは普通の攻撃。
しかし力はほぼ最高値。ギガデインには及ばないものの、そこそこのダメージ!

王子は構わず、次のターンもギガデイン!

多少身の危険を感じてか、グランバニア王、ここでベホマ!

これは長期戦か……?
王子、MP節約の必要を感じてか、今度は普通に攻撃。

グランバニア王もそれに返す。

双方とも体力、与えるダメージともに大きな違いなし。
となると、ベホマを何回使えるかが鍵か!?

もともと最大MPで下回る上にギガデインを使ってしまっている王子は不利。

それに気づいた王子はスクルトをとなえた!
王子の守備力が上がった!
グランバニア王、攻撃を繰り出すが、今度は思ったほどダメージを与えられない!

ベホマの頻度が減った王子、これでMPの差を埋められるか!?

グランバニア王もスカラは使えるものの、王子の手に天空の剣があるため使えずにいる。

勝負の行方はまったく読めない……!

果てしなく続く通常攻撃の応酬。時折唱えられるベホマ、スクルト。

長い長い、とても長い時間が流れた。

さすがにもう嫌だ、と思ったのだろう。

半ば麻痺した思考で、グランバニア王はパルプンテをとなえた!

天から流星が降り注ぐ!
双方共に大ダメージを受けた!

虫の息となった両者、次に動いたのは、王子!
スライムの一撃に耐えるだけの体力も残っていなかったグランバニア王にとどめを刺した。

勝者、王子!

究極の親子対決。勇者親子の名に恥じない、すごい試合でした……!

 

グランバニア王「まいったなあ、なんであそこでパルプンテなんてやっちゃったんだろう。
        疲れて頭が……」

王子「でもお父さん、やっぱり強いね。
   最後まで戦ってたら、きっとボク負けてたよ」

グランバニア王「どうかな。王子も本当に強かったし。
        嬉しいような、寂しいような……。
        これは、僕もそろそろ引退かなあ……」

王子「だめだよお父さん!みんな、お父さんのこと待ってるんだから!」

グランバニア王「うう……」

 

戦績

 

 

名前

王子

王女

フローラ

×

×

王子

王女

×

×

フローラ

×

×

 

1.王子      3勝0敗

2.グランバニア王 1勝2敗

2.王女      1勝2敗

2.フローラ    1勝2敗

 

優勝は王子!おめでとう!

さすがは伝説の勇者!

 

 四人それぞれに強みがあり、どの勝負もわずかな運が命運をわけた、という印象だ。

 ベホマの使えるグランバニア王と王子が一見有利だが、そのかわりフローラと王女には一撃必殺の毒針がある。
 だが、やはり最もバランスのとれた王子の強さには目を瞠るものがある。なんといっても、唯一相手にかかった効果を打ち消す凍てつく波動を打てるのが強い。加えて、天空の盾でマホカンタと同等の効果を得ることもできる。さすが天空装備、伝説の勇者と言おうか。成長途中にあった頃は、力などの能力がやや心もとなく感じられたものだが、こうして成長しきってみると、グランバニア王などとも能力上の差はほとんどなくなり、装備の力が目立ってくる。毒針やパルプンテなどの一発逆転の手段は持たないが、それでも強い。
 グランバニア王も強いのだが、ギガデインのような強力な攻撃手段を持たないため、その分戦闘が長引き毒針の餌食になってしまうことも。
 それでも王女には勝利したし、王子との対決では実力伯仲、ほとんど運で勝敗が決まったため、とりあえず父親の面目はなんとか保たれた……と言えるだろう。

 何はともあれ、優勝は王子!伝説の勇者の名にふさわしい戦いぶりで、見事全勝での栄冠を手にしました!

 

観客の皆様も、最後までおつきあいくださって、ありがとうございました。

楽しんでいただけたなら幸いです。

それでは、またどこかでお会いしましょう。

 

 


 

キリ番90000を踏んで下さった、浅見一刀様に捧げます。

「モンスターを含めずDQ5で特別武術大会」というリクエストを受けてからはや数ヶ月。随分遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。

それでも、内容をあれこれ考えるのは、なかなか楽しいものでした。運で勝負がついたものが多くなってしまいましたが……少しでもご満足いただけるといいのですが。

リクエストしてくださって、ありがとうございました。

 

 

2010.7.22

 

 

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