ピサロとザキ系

 

基本的に、ボスキャラにザキ系は効かない。例外はアンドレアルぐらいである。

5章のラストでも、デスピサロには当然の如くザキ系は効かない。それでもあ

きらめきれずにザキを連発する男に悩まされたものである。

しかし、そもそもなぜボスキャラにはザキ系が効かないのだろうか?

ゲームバランス、と考えるのが最も妥当だろうが、それではあまりにもミも

フタもないので、ここでは別の理由を考えてみたい。

その理由として考えられるのは、

の3つである。

モンスターの中には、別にボスキャラでなくとも「絶対にザキ系の効かない敵」

というのがメタル系を筆頭に存在するから、体質と考えるのが妥当だろう。邪神

の加護というのも考えられないではないのだが、それだと「ほぼ確実にザキ系の

効く魔物」や「蘇生呪文や回復呪文が使える魔物でもザキは効く」という事柄を

説明できない。だから体質という線に落ち着く。

また4に限っていえば、進化の秘法の効力というのも考えられる。事実、進化

の秘法を使用した敵にはザキ系は通用しない。

あと、最後の「特殊な呪法・呪具」については後で詳しく述べるが、これも

可能性は高いと言える。

これで「ボスキャラにザキ系の効かない理由」については説明がつくが、

いまひとつ問題がある。それは、5章ラスボス戦では全くザキ系の効かなか

ったピサロが、6章で仲間になると、なぜ効くようになってしまうのか、

ということになる。

 これまでの考察から考えると、もともとピサロはザキの効いてしまう体質だった

が、進化の秘法で効かなくなった、という説が自然に出てくる。しかし、それなら

なぜピサロは魔族の王たり得たのだろうか。魔族の中には、エビルプリーストのよ

うな不心得者もいることだし、ピサロがザキの効く体質だったとしたら、簡単に

暗殺されてしまいそうではないか。それがこれまで無事でいたということは、ピ

サロにはザキ系を防ぐための何らかの手だてがあったと考えるのが妥当だろう。

 その方法としては、

というのが挙げられる。

 人間の世界にも「ザキ系を防ぐ装備品」というのが存在するから、魔族にもそ

ういうものがあって、ピサロがそれを身につけていたとしても不思議はない。6

章でザキが効いてしまうのは、ピサロが進化の秘法を使うときに、その装備を外

してしまったからではないかと考えられる。

 また、ザキを防いだのは「装備品ではなく特殊な呪術だった」という説も考え

られる。じきに凍てつく波動のような、呪文を無効化する技を身につけるのだか

ら、ザキを半永久的に防ぐという呪法を用いることができたとしても不思議はな

い。そして彼が、それをボスクラスのモンスターに用いていたとすれば、ボスキ

ャラにザキが効かない理由の説の一つともなり得る。そしてこれもやはり、進化

の秘法を使用した時か、それが打ち消されたときに呪法も一緒に打ち砕かれたと

いうことになるだろう。

 この二つの可能性が高い。最後の「体質だった」という説も考えられないでは

ないが、それだと進化の秘法が打ち消されたのに体質は変異している、というこ

とになってしまう。まあ、仲間になった時点のピサロは、魔族の王にしてはHP

異様に低いので、進化の秘法の後遺症が色々と弱体化をもたらしたということも

考えられるのだが。

 可能性がいろいろありすぎて、どれか一つにはなかなか絞りにくいのだが……

少なくとも「ゲームバランス」という結論よりはいいと考え、「この中のどれか」

という非常に大雑把な結論を出すことで、この考察に幕を閉じたい。

 

 

2003.7.15

 

 

 

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